8月15日は、カトリック州のみが休日、聖母被昇天祭である。この日の朝、ポラントリュイでは、聖職者達と参列者が、普段は聖ピエール教会に安置されている聖母子像をかつぎ、駅の裏手からロレットチャペルまで行進する。
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▲奇跡の聖母像(第18話を参照)
背後のロレットチャペルは、1634年、この聖母像のご加護で(?)ポラントリュイの町が深い霧で覆われたため、スウェーデン軍が踏みとどまり、行軍をあきらめて退却した…という場所に建っている
2006年の聖母被昇天祭は、とりわけ魅力的であった。というのは、当時の司教・ジャン=マリー・ヌスバウムさんが、バチカンと懇意の仲であったということもあり、ジュラ出身の新旧スイス傭兵が、特別に、祭りに参列したからだ。普段、バチカンに行かない限りは、せいぜいテレビの中で見るぐらいだった傭兵さん達を間近で見て大感激。勿論、ミサ後に話しかけに行くことも忘れなかった!
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▲2006年8月15日、聖母被昇天祭のミサ
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▲おなじみバチカンのスイス衛兵隊が特別参加
小さなポラントリュイ駅の雑然とした裏手の小道を、この制服 を着た方々が行進するとは、誰が予想していただろうか…?
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▲新旧のバチカン衛兵に挟まれてご機嫌の筆者
バチカン市国の警備隊は、伝統的にスイス傭兵100人前後で
構成される。隊員の資格はカトリックのスイス市民。スイス軍
で一定の経験をつんだ者とされている。職務は儀仗や警察任務
であるが、近代兵器の訓練も受けており、また伝統として剣や
長斧の訓練も受けている
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