アフリカの大地を緑に〜ジャカランタの花咲くジンバブエから【第13話】
これはたまらん
カトマンズ東郊にて
(壮観!ヒマラヤの棚田)
開発途上国というのは、貧しくて、満足に買い物ができないという印象があるのではありませんか。そういう国もあるとは思いますよ。例えば、内戦が絶えないソマリアとかね。しかし、たいていの国には、スーパーマーケットがあり、ポン酢が欲しいとかと贅沢をいわなければ、買い物には不自由はありません。
ジンバブエでも中国製のアンコや醤油、インスタントラーメン(出前一丁)が入手できます。お米もありますよ。豪州米ですが、片栗粉(ポテトスターチ)を入れて炊けば、十分、粘りが出て、おいしくいただけます。
しかし、たまらんのは、インフレです。ジンバブエの物価上昇は年に40倍とか100倍です(!?)。こちらで読んだ新聞に、商店が週に6回も値段票を張り替えているという記事が出ました。ここは、キリスト教の国ですから、一般の商店では日曜日はお休み。だから、日曜日には値段票の張替えもお休みということです。笑ってしまいました。
店では、目の前で値段票を張替えている場面に、しょっちゅう出くわします。ほんと、ドンドン値段が上がっていきます。反対に、お金の価値は、ドンドン下がっていきます。最近は、商品に値段票ではなく番号をつけて、番号と値段の対照表を作っている店が増えました。こうすれば、対照表を変えるだけで、値上げは簡単!感心している場合ではないのですが。
ジンバブエでの買い物は、米ドルを現地通貨に換金したら、すぐ、物に替える必要があります。生鮮食料品は長期の貯蔵ができませんので、トイレットペーパー100巻とか、缶詰20缶とかがロッカーでワンワンうなるという状態になります。しかし、これは、米ドルを持っている外国人に言えることで、現地の方々は、これはたまらんということになる訳です。
ナイルの水門 カイロの直下流
(右下に高射砲陣地)
水道の水を飲めるのは日本だけという話を聞いたことがありますか。正確には、オーストリアのウイーンでも水道水は飲めますよ。水道とか、電気とか、プロパンガスとか、そういう生活条件を、どこまで求めましょう。
ネパールのカトマンズでは、水道は1日に1時間しか出ません。それを、地下のタンクに貯めて、ポンプで屋上タンクに押し上げて使っていました。水道管には必ずヒビがありますから、断水中は地下水が水道管に浸み込んできます。そんな水、浄水器を通したぐらいではきれいにはなりません。もちろん、飲む水はペットボトルか湯冷ましということになりますが、シャワーはどうしようもありませんから、目をつぶって浴び、あとで、湯冷ましで目を洗うということになります。
ジンバブエでは、2007年5月から、全国的に夜21時から翌日夕方17時まで計画停電が始まりました。毎日ではありませんが、これもたまりません。私のアパートは大統領官邸と中央病院のご近所ということで、停電はありませんが、日本人が多く住む郊外も例外ではありません。停電中は冷蔵庫を開けることも、料理もできません。(料理は電熱。プロパンガスや灯油は、入手困難。現地の方は、薪。)停電になると、水道局のポンプ場も止まって、断水。
ジンバブエに1台しかない精米機(日本の援助)
ここまでの話は、すべて首都での話です。地方はもっともっとすごい状況です。発展途上国で仕事をしてみたいと思う方もあるでしょうが、健康に自信のない方は、事前に十分、情報を集めてから、どうぞ。
Last Update: Sep.23,2007