アフリカの大地を緑に〜ジャカランタの花咲くジンバブエから【第4話】
北野に感謝(英語編)
住民参加型事業のために、現地語の テキストをつくる(ネパール)
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私の場合、北野の恩師(高校3年の担任の河原先生は英語でした)や友人諸氏から、「そんな英語で仕事できるんか。」というぐらいの高校時代の英語力でした。確かに、学期末になると呼び出されたり、補習を受けたりと、散々でした。
が、チャント、英語で仕事してますよ。
そう、北野の英語というのは、やっぱり、ハイレベルなんですよ。
それを知ったのは、公務員試験でした。国家公務員試験(1種)の2次試験の筆記は、実は半分が英語なんです。試験用紙1枚にびっしり英語が書いてあって、それを対する自分の意見を日本語で書くのです。
高校卒業後、特別、英語の勉強をしてなかった私は、問題を見て「こりゃあかんわ」と思ったんですが、結果は“北野の英語に感謝”ということになり、今、こうして公務員をさせていただいている訳です。
河原先生、田中先生、片田先生、ありがとうございました。
黒板を使いながら計画立案手法を解説 (ジンバブエ)
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では、海外で仕事をするための英語実践解説をいきます。
【試験編】
海外で技術協力に従事する専門家には、英語の試験があります。英検準1級、TOEIC640点、TOEFL500点というレベルを技術協力の実施機関である国際協力機構(JICA)が設定し、その試験に合格しないと海外へ派遣されないことになっています。(派遣前の英語研修もありますが、試験は必須。)
受験勉強しましたよ。この歳になって。まず、難解なのはあきらめて、中間レベルを何とかクリアという作戦。で、分厚い参考書は気が重いので、文庫本サイズのを何冊か3回ぐらい繰り返し、やり通す。
オーラルとヒアリングは、過去の経験だけで、なんとかクリア。
エジプトに最初に派遣された頃は、そんなに厳しくなかったのですが、最近はせちがなくなりにけり。
赴任先の自然や文化・歴史を理解するのも仕事 (エジプト/ナイル河)
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【仕事編】
まず、相手国政府や国際機関、NGO、大学が過去に出した英文の出版物を手に入れる。JICAの図書館(東京市ヶ谷)に行けば、誰でも探せます。(ネットでもOK)ページ数が多くても、図表を追っていけば、何が書いてあるかは、パラパラめくっても、大体分かるし、図表は後で引用することもあります。
これを、何とか読みほぐして、大体の議論の方向をつかんだら、これはと思う部分をコピーして、主語や動詞、形容詞・副詞を自分の考えに合わせて変えたり、議論の順番を工夫したりしならが、ともかく、5〜10ページぐらいのまとまった英文を作ります。
ここまできたら、そのへんでいつも暇そうにしてる相手国の人間(英語のネイティブスピーカー)を捉まえて、英文を見てもらい、校正をしてもらう。この時、議論しながら、技術や自分の意見を相手側に移転していく。
相手をしてもらったお礼は、3色ボールペンとか、お肉たっぷりの食事とか。
もちろん、和文英訳を外注するという手もあります。費用は自腹ですが、まとまった論文とかには最適。
こうして、英文の塊を順に積み上げていけば、2年とか3年とかの任期の最後には100とか200ページのレポートが出来上がっています。さらに、現地語に翻訳し、印刷配布もナイス アイデアということに。
Last Update: Dec.23,2006
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