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    明治33年記念日に初めて唄われた「学校記念日の歌」
    思ひ出づればその昔
    作詞:渡邊弘人
    作曲:神木亮


    一  思ひ出づればその昔 わが中學は範校と
    一つかまえの内にして それの別科とありしをば
    二  十六年の七月の 一日のけふに分離して
    中學校と改稱し いとなみたてし眞木柱
    三  千引の岩の動きなき もとゐをこゝに定めつゝ
    をしへの草も年々に 學びの庭に生ひ繁り
    四  けふのこの日に至るまで 年をふることいくそばく
    世々にさかゆくうれしさは 千代萬代につきせめや

    演奏  楽譜(J)  楽譜(E)


    1900(明治33)年7月1日 創立記念日にあたり、運動場で開校記念式が行われた。『六稜』18号には、今回初めて歌われた学校記念日の歌がのっている。作詞は渡辺弘人教諭(国語)、作曲は神木亮教員心得(国語・漢文・唱歌)である。

    歌詞にある「範校」とは大阪府師範学校のことで、1881(明治14)年大阪府立中学校に復帰した本校は、中之島に移転してきたこの師範学校の別科となった。「分離して中学校と改称し」とあるのは1883(明治16)年7月2日に師範学校から分離独立して区部地方税によって維持される府立中学校となったことをさす。本校が堂島浜通3丁目の旧中津藩邸に移転するのは同年11月12日のことである。

    形式は新しい学校の設置であったので、この1883(明治16)年が創立百周年以前の本校の暦年の原点となっていた。なお、開設日は本来、歌詞にあるように7月1日とすべきところ、当年は7月1日が日曜日のため7月2日となった。

    ※楽譜は長浜甚左衛門(24期)提供によるものである。


    参考●『創立五十周年』p.75 (1933)
       『六稜百年 その憶い出』p.1 (1973)
       『北野百二十年』p.48 (1993)
    Last Update: Feb.26,1998