大阪大学理学部で教授をしていた父、龍太郎から「学校では国語と算数だけ勉強したらいい」といつも言われていましたから、その通り国語と算数はしっかり勉強していたんです。ところが、高一の時に旧漢字が新漢字に変わってね。
「写」という字はもともと宀(うかんむり)だったのが、新漢字になって冖(わかんむり)になってしまった。それを知らずに宀で書いたら先生がペケだというんですね。「他にもいっぱい宀の字があるのに、なんで『写』だけ冖になるんだ」と先生に詰め寄って、文句を言いに行きましたよ。これが、ボクが「文句言い」になった最初の出来事かな。その後は文句ばっかり言ってるようになっっちゃた(笑)。
しかも、どうもこの時から国語が嫌いになってしまったみたいで、残るは算数だけ。成績のほうも体育の「1」から数学の「5」まで全部取り揃えていましたよ(笑)。
中3の時(昭和23年)に新制高校がスタートして男女共学が始まったわけです。北野中学(旧制)は当然「男子校」だったわけですが、それが新制の北野高校になって…ご存じのように…大手前女学校(旧制)と学生を半分づつ入れ替えたわけですね。それで色々意地悪をしたりしましたね。
クラス委員というのを6名選ぶことになっていたんですが「みんな女の子にしてしまえ」と言って色々画策したりしました。残念ながら人数が足りなくて1名は男の子が混じってしまいましたが(笑)。まあ、他愛のないことですけど…悪い生徒だったと思います(笑)。