ところで六稜同窓会では旧制中学と新制高校とが一緒に途切れることなくやっていますが、実はこれは全国的には大変珍しいことなんです。大阪だけじゃないですかね。しかも天王寺なんかは「高38期」という風に区切ってますから…「112期」なんかが存在するところは希有だと思いますよ。
旧制中学と新制高校が繋がっているがために、六稜同窓会では上から下まで70歳ほども歳のかけ離れた人たちが一つのコミュニティーを作っています。こんなのは世界にもそうざらにはありません。何も利害関係のない人たちが「同じ学舎で学んだ」というだけで、こんなにも親近感を持って集まっているんですからね。まずそのことに意味を感じてほしいと思います。
ただ、若い会員の人に聞いて欲しいのですが…(ボク自身もそうでしたけれど)若いうちはそういう人的ネットワークの有り難みがちょっと判らないんですね。卒業して30年ほど経ち、会社でも責任ある役職に立たされる頃、ようやくその有り難みが分かって来るようになると思います。
しかし最近では六稜Web運営委員会の皆さんのご尽力により、六稜同窓会でもインターネットのホームページが開設され、多くの若い人たちが関心を寄せてくれるようになったと聞いています。30年経たなくても有り難みが分かる…そんな「時代を先取り」した同窓会になりつつあることも事実で、大変素晴しいことであると思っています。
さて、5月からいよいよ新六稜会館の募金がスタートします。常任理事の皆さんのごり押し(?)でボクが募金委員長ということになりました(笑)。これまで同窓会長が募金委員長を兼任するということが皆無であったらしく、六稜の皆さんの会館に掛ける熱意がそれだけ強いということの表われであろうと理解しています。どこまで力になれるかわかりませんが、みなさんの熱い情熱に出来るだけ応えたいと決意しています。
会館建設というのは大変なエネルギーを必要とします。大袈裟に言えば「同窓会としては100年に一度の大計」とも言えるでしょう。そんな時期に同窓会長であり募金委員長であるということの責任感で身の引き締まる思いですが、同時にそんな大計に関わることが出来る幸せも感じているところです。
会館についての詳しいお話はWebなり会報なり総会で十分に語られていますので、ここでは詳述しませんが、誰のものでもない我ら六稜、全国30,000人の心の拠り所として、この会館が完成すれば同期やクラブOB会など同窓の縦横の親睦の輪がますます広がっていくことは確かです。
同窓会全体で、同窓生全員で力を合わせてこの大事業に取組み、何とか成功へ繋げたいと強く願っているところです。
「もう少し景気が良くなってからではどうなのか」という意見を耳にしないわけではありません。けれどもボクとしてはこのタイミングしかないと思っています。
ご存じのように北野高校の校舎は、おそらく府立高校としては最後の大改築を迎え、全国的にも稀に見る洗練された新校舎が、昨年秋にその姿を半分現わしたところです。
残る第2期の改築工事に併せて新六稜会館の工期を便乗させることは、経済的にも、また、何より工事期間中に現場で生徒諸君や先生方が被る様々な不便や不自由を軽減させる意味においても、またとない絶好のタイミングであり、これを外すことは出来ないと思われる次第です。