【連載】なにわことば三昧(28)

    にっき

    中井正明
    (64期・なにわことばのつどい代表世話人)


      シナモン・肉桂(にっけい)を、なにわでニッキと言いまス。
      インドシナ原産。
      日本には享保の頃(18世紀前半)大陸からの輸入。

      又戦中のお話で悪いケドモ…

      菓子の少ない時代に、細い電線の如き枝が、
      赤いテ−プで束にされ駄菓子屋にあったのをご存知だすか。

      5銭位かな?
      (時代にも依りまッケド…)

      これをシガシガと噛み締めて
      仄かな香りと甘味を楽しんだ少年時代が懐かしい。

      本物は「桂皮」を乾燥した香辛料・健胃薬・嬌味嬌臭薬だス。
      終戦後はインフレの最中に道修町の漢方薬問屋へ繰り出し、
      卸値で分けて貰うた経験も当方シトリマッセ!


    Last Update: Jun 23,2002