2016年度・六稜同窓会143周年総会のご報告

平成28年10月30日の日曜日、穏やかな天候に 恵まれ六稜同窓会が開催されました。259名の同 窓生の出席でした。今年は我々97期が担当の年 にあたり、事務局と96期の先輩方からアドバイ スをいただき100人態勢で当日の業務を行いまし た。アドバイスのおかげで大きなトラブルなく当 日の進行が完遂でき、事務局と先輩方には改めて 御礼申し上げます。

北野高校吹奏楽部の現 役の皆さんの素晴らしい 演奏で同窓会は始まりま した。総会は総務委員長 の徳岡浩二さん(92期) が司会を担当。会長の上 田成之助さん( 80 期) から挨拶がありました。 同窓会の現状として、平 成27年度に会計収支の 単年度の黒字化の達成、 会報への協賛・会費納入 の増加、などの紹介があ りました。同窓会活動の 報告として、在校生の支援として平成28年 7 月 にセミナーハウスに冷房施設を設置しました。在 校生の強い希望があり設置しましたが、好評との ことです。第一土曜日に開催しているトークリレ ーは 7 月に142回の開催となり、延べの参加者は 1 万人を超えました。同窓生だけでなく一般の 参加も多く、有意義なものとなっています。六稜 会館で開催されている六稜カルチャー講座が開催 されていることも紹介されました。

名誉会長の向畦地昭雄 校長先生から現役生の活 動報告がありました。体 育大会に懸命に取り組む 現役生と練習中にケガを した女子生徒の紹介があ りました。ギプスがある と綱引きに参加できないので、ギプスを削って参 加したエピソードや各クラブの活動状況の報告も ありました。六稜の伝統で勉学だけでなく運動も 積極的に取り組む。昔と変わらず、現役生の一所 懸命物事に取り組む状況と六稜魂がわかりました。

同窓会常任理事の紹介 の後、事務局長の笹川忠 士さん(74期)より活 動報告がありました。観 梅会、トークリレー、カ ルチャー講座、ゴルフ期 別対抗・クラブ対抗などの定例行事に1960人の参加がありました。国際 交流基金など、基金の紹介。常任理事会と理事会 の運営の紹介がありました。若い世代の交流の場 も作り盛り上がったそうです。

総会の終了後、卓話となりました。卓話の司会 は相原智彦さん(97期)が担当し、卓話の演者 の竹田潔さん(97期)を紹介しました。竹田潔 さんは北野高校を卒業後、大阪大学医学部に入学。 当時の第三内科に入局し内科医として研修後、免 疫の研究を始めました。体内に侵入してくる微生 物に対して認識・攻撃・排除するシステムが免疫 で、これが機能することによって細菌やウイルス などの感染症に対峙することができます。竹田さ んは腸管、とくに小腸や大腸の免疫に特化して研 究されています。腸内細菌は以前から知られてい ましたが、培養することが難しく未知の世界でし た。これらの腸内細菌を特殊な条件で培養して、 体内でどのような機能があるのか研究しています。 消化管の炎症疾患として潰瘍性大腸炎やクローン 病 が あ り ま す が、 腸内細菌叢の変化 が分かった、食事 内容の変化も疾患 にかかる方が増え た原因ではないか、 と 解 説 し ま し た。慢性関節リウマチ、アレルギー、動脈硬化症でも 腸内細菌叢の変化が見られ、動物の実験で発症す る原因もわかってきました。免疫のシステム、炎 症の発症機序が解明されれば治療にも役立つと考 えられ、将来につながる研究を話してもらいまし た。基礎医学の研究は時間がかかり労力のかかる 業務ですが、解明とともに臨床応用できることも あり、多くの患者さんの恩恵になる可能性があり ます。

卓話の後、六稜会館 3 階ホールで懇親会が開 催されました。司会は97期の清水潤三さん、志 村美代子さんが担当しました。最年長の阿部源三 郎さん(50期)の乾杯音頭で開宴となりました。 今年卒業した128期の皆さんの紹介がありました。 理事の吉松良さんから SNS などを通じて同窓会 を盛り上げていきたいとの挨拶がありました。続 いてアトラクションは田中千晶さん(97期)の バリ舞踊でした。田中さんはバリ舞踊家で、大阪 外国語大学インドネシア語学科を卒業し、インド ネシアと関わる仕事に就き、その後舞踊の道に入 られました。普段見る機会の少ないバリ舞踊を披 露してもらいました。おたのしみ抽選会は JTB の 旅行券、USJ のチケット、食事券など様々用意されました。次期幹 事である98期の紹 介では、今年と変 わらぬ同窓会を行 いたいという決意 表明もあり来年度 も期待大です。校 歌斉唱の指揮は泉佳伸さん、ピアノ伴奏は伊東美 恵子さん(ともに97期)が行いました。エール は長谷川正一さん(97期)が行いました。

閉会の辞は副会長の野村正朗さん(82期)か らお褒めの言葉をいただき、苦労が報われました。 来年以降も伝統ある同 窓会が盛大に開催される ことを祈念いたします。 改めてご協力いただいた 皆さんに感謝申し上げます。   稲本 望(97期)