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03月10日 2022年度・六稜同窓会149周年総会のご報告

六稜同窓会 149周年総会のご報告

【第一部 総会】
<挨拶、祝辞及び活動報告>
・第一部の総会は多目的ホールで行われました。今回はオンラインでも配信することになっており、後方に構えた103期の配信チームにより、YouTubeで配信しました。
さて、まず在校生吹奏楽部により、力のこもった演奏が行われました。我々103期のメンバーは引き続き行われる本番(総会)に集中していましたが、我々の子供世代でもある生徒たちの一生懸命な演奏に心を動かされ、中には感動して涙を流す人もいました。
・司会の住山真一郎総務委員長(92期)による開会の辞の後、野村正朗同窓会会長(82期)から、「リアルの総会は3年振りで、オンライン中継も行うという 初めてのハイブリッドの総会となる」というお言葉がありました。募金活動も達成率72%ということで、コロナ禍での募金活動への感謝を述べられ、「裾野広ければ、山高し」を念頭に更なる協力を呼びかけられました。その後、名誉会長の天野誠校長から祝辞を賜り、現役高校生の活動が報告されました。
・常任理事の紹介に続いて、笹川忠士事務局長(74期)から、134期309名の新会員を迎え、会員総数が41,334名となったこと、2021年度収支が黒字決算となったこと、コロナウイルス感染の影響下での活動と母校への支援の状況が報告されました。
<卓話>
・司会は満田衛資(103期、旧姓 長屋)が務め、卓話者である瀧健太郎君の紹介から始まりました。瀧君は、北野高校を卒業後、京都大学工学部に進学し、京都大学大学院工学研究科を修了しました。株式会社建設技術研究所に勤めた後、滋賀県庁に転職。技術官僚として河川・流域政策を中心に活躍し、平成29年より滋賀県立大学環境科学部環境政策・計画学科の准教授に着任しています。現在はそれに加えて京都大学防災研究所客員准教授や一般財団法人リバーフロント研究所技術参与も兼任しています。学生への教育・研究指導のみならず、河川・流域政策の専門家としてNHKスペシャルにも出演する他、全国各地でのワークショップや講演に飛び回るなど八面六臂の活躍を見せています。
・当日は「流域治水時代の幕開け~気候変動・人口減少下での国土管理と社会の持続可能性を考える~」という演題で講演が行われました。昨今の地球規模の気候変動に伴い、日本でも大規模な洪水等の水害を目にする機会が増えました。かつての農地も徐々に市街地化しており、100年前なら問題視されなかった水害も現在は人々の生命・財産を脅かすものとなっています。従来型の堤防の強固さで全てを防御する考え方は万一許容値を超えてしまった際の被害が大きく脆弱な側面もあることから、流域のあらゆる関係者が協働して流域全体で行う治水対策「流域治水」への政策転換が行われました。その事例として戦国期から存在する霞堤を利用した治水システムが紹介され、その内容や現在の社会が抱える問題点、解決に向けた政策上の工夫などが紹介されました。
・文字にすると固く難しそうな話のように見えてしまいますが、瀧君の河川への愛にあふれたそしてユーモラスな語り口は、会場の聴衆をぐっと引き込み、あっという間に講演時間が終了してしまいました。「川は皆さんの物でもあるんですよ。」という呼びかけは地域のオピニオンリーダーとして活躍する場面の多い六稜同窓会員の心に刻まれたのではないかと思います。
・講演の終了後、瀧君が在校時に所属していたバレーボール部の後輩、麓博史君(111期)から花束贈呈が行われました。麓君もまた国土交通省官僚として河川・流域政策を通して私たちの生活の安全を考えてくれています。幅広い世代で社会のリーダーとして活躍する北野卒業生の姿に勇気をもらえる卓話となりました。
卓話:満田衛資(103期、旧姓 長屋)
【第二部 懇親会と総会の総括】
<休憩時間を利用してのストレッチ>
・熱の入った素晴らしい講演を聴いた聴衆の皆様は少々疲れているのではないか?と考え、準備していたストレッチを実施しました。ストレッチは現在、ヨガインストラクターをされている、岡島めぐみさん(103期)が壇上に上がり、椅子に座ってできるストレッチを何種類か実演、皆様と行いました。
<134期の紹介>
・第二部の総会も引き続き、多目的ホールで行われました。2022年3月に北野高校を卒業、新たな会員となる期を代表して、学年理事である、中埜貴文君(134期)、竹之内美波さん(134期)が懇親会に来場してくれました。スケジュールの都合上、挨拶は1名だけの予定で、中埜君が自己紹介などのスピーチをしました。中埜君は現在、浪人中とのこと。来年はぜひ大学生になると力強い決意をいただきました。
<アトラクション>
・懇親会の目玉であるアトラクションを何にするか?かなり悩みました。今回は飲食なし、かつコロナ禍で会員同士があまり接近しないという条件で考えました。その結果、このコロナ禍の中、わざわざ会場に足を運んでいただいた皆様に喜んでいただける内容にしようということで、「福引き」に決まり、その中で何か“北野らしさ”を出したら面白いではないかと103期で話していました。
・「福引き」の司会は田村 亘君(103期)が行いました。田村君は16年前に行われた第一回学年同窓会の主催者で、司会の腕には定評があります。期待を裏切ることなく、ユーモアを交えながら、懇親会がスタートしました。
・スタートしていきなり、“北野らしさ”が出ました。聴衆の皆様に、司会者から、「149周年、103期、この2つの数字を見て、何が思い浮かびますか?」と問いかけました。会者に聴衆からの回答の声は届かなかったようですが、わかった人は何人かいた模様でした。答えは“素数”です。「福引き」の当選番号を単純に決めず、素数にちなんだ番号を当選者にするあたり、理系が強い学校(北野高校)らしいと思いませんか?ここで一気に懇親会は盛り上がりました。会場の皆様の期番号、会員番号をベースとして、そこから様々な数式で加減乗除し、当選番号を決定して、発表していきました。実はこれらの当選番号は数学が大好きで当時成績も優秀だった中村健太君(103期)が事前にエクセルで“素数判別式”を作って、準備していました。
・皆様にお配りした景品は103期のメンバーが営んでいるお店の食事券など、103期にちなんだ景品を中心にしました。また、当選しなかった方も含め、参加者全員のお土産として、六稜マーク入りの喜八洲の三笠をお配りしました。これは2年前コロナ影響で総会が中止となり、実現できなかった101期の先輩方の案を拝借したものです。この場をお借りしてお礼を申し上げます。世代を超えた北野の繋がりってすばらしいですね。
<校歌斉唱>
・校歌斉唱は当初、音楽を流し、皆で歌う予定でしたが、普段合唱団として活動している梅原啓志君(103期)、道井貴子さん(103期)に校歌斉唱のリードを依頼したところ、快諾していただき、まず彼らに歌ってもらい、そこから皆で斉唱することにしました。
・梅原君、道井さんのすばらしい歌唱力に皆が酔い、「さあ、みんなで」という段階でハプニングが発生します。準備していた校歌の伴奏音楽が流れないのです。しかし、そこはさすが、梅原君、即興で持参のギターで伴奏しました。校歌が始まったとたん、皆は席を離れて天野校長中心となって、円陣をつくり、肩を組んで歌い出しました。コロナ禍を忘れる感動的なシーンになり、会場の皆が一体となり、フィナーレを迎えました。<104期への引継ぎ> 次年度、総会幹事となる、学年理事の新堂雄美君(104期)、隈元友里江さん(104期)が懇親会に参加した。代表1名の挨拶ということで、新堂君から次年度150周年となる総会への決意表明をいただきました。新堂君は部員不足に悩むラグビー部の発展にも尽力されており、新堂君自身も2022年10月に行われた40歳以上のラガーマンによる大会「マスターズ花園」に出場(天王寺高校OBに勝利)、次年度の総会においてもご活躍が期待されます。
<さいごに>
・今回の総会準備にあたり、ご協力いただいた諸先輩方および同窓会事務局の皆様に厚く御礼申し上げます。また、仕事、家庭に忙しい中、毎週日曜日晩のオンラインミーティングを始め、協力いただいた103期幹事メンバー、東京六稜会の幹事メンバーおよび当日手伝ってくれた103期の皆様にお礼申し上げます。本当にありがとう。不安な時期もありましたが、1を頼めば10アウトプットしてくれる、優秀な103期メンバーの協力のおかげで盛大かつ無事に行うことができたことにとても充実した気分です。自身にとっても貴重な経験になりました。
・次年度は150周年という節目の年にあたり、まだコロナも落ち着いていない可能性があり、大変かと思いますが、盛大に行われることを祈念して、104期へバトンタッチいたします。
文責 全体:森井吾郎