reporter:峯 和男(65期)
- 【中国の民族構成】漢民族が91.5%。その他49の少数民族が辺境・内陸部に居住。総人口約12億4739人。面積日本の25倍。
- 【中国の現在の経済力】1998年以降実質成長率は毎年7%以上の伸率 つい最近の発表では今年の4-6月期のGDPは対前年比11.3%の成長率だった。
- 【中国で合弁生産する日系メーカーと主な外国メーカー】自動車メーカーは日本のトヨタ、日産を始め、欧米の主要メーカーは全て進出している
- 【中国ビジネス「6A」】
あせらず(大陸の尺度。時は金なりの観念欠如)、
あわてず(相手を焦らせる、あわてさせるのが彼らの交渉術)、
あきらめず、
あてにせず(期待しない。「日本流の貸し借り」は通用しない)、
あなどらず、
あやまらず(自らに明らかに非があった場合だけ謝ること) - 【16品目別の世界生産量シェア(2002年8月資料)】
粗鋼、カラーテレビ、ビデオテープレコーダー、エアコン、オートバイ、DVDプレーヤー、携帯電話、デスクトップパソコン等で世界最大の生産量 - 【中国製品現地船積み引渡し価格(2000年秋資料)】
アパレル:デニムジーンズ 880円、ネクタイ 55円 等々、服 飾:革紳士靴 462円、婦人サンダル 352円 等々、
家具・家電:冷蔵庫(50リットル)5830円、デジタルカメラ3080円 等々(信じられない程の低価格) - 【漢字】文字を書けば通じるという、日本人が最初に陥る勘違い。文字が同じでも意味が異なるゆえの混乱。例:火車(蒸気機関車)、汽車(自動車)、愛人(正夫人:妻)、手紙(トイレットペーパー)等々。
- 【男女平等】ほぼ全員が共働きで給与は男女同額。例えば家賃月30元(450円)の安さなので夫婦合わせて月5千元(7万5千円)あれば余裕ある生活が出来る
- 【宴 会】商売上極めて重要。日本側は席順を間違えぬよう細心の注意を要する。食べ残すのが礼儀。閉宴時の交換用に土産を必ず用意する、等々。
- 【七通一平】電気・ガス・上水道・下水道・LNG・通信・蒸気/道路などのインフラ整備には要注意。工場進出後に停電その他トラブル発生の例が多い
- 【戸籍制度】都市戸籍、農村戸籍(総人口の8割を占める)と完全に二分されており農村から都市に出て働こうと思っても都市戸籍が取れず(衣食住・教育が受けられないことを意味する)働くことが出来ない
- 【一人っ子政策】両親及びそれぞれの祖父母が6人がかりで溺愛するので肥満児が多い。子供のことを小皇帝と称す。甘やかされて育った一人っ子の若者で組織される人民解放軍は、今でも強い軍隊なのか疑問視されている
- 【人 治】法の有無はあまり関係なし。人脈、血縁が重要。
- 【ワイロ】プレゼント、バックマージン。4千年以上繰り返されて来た中国の確固たる文化で、社会の潤滑剤として必要との考え方
- 【食べ物】ビール(冷やさない習慣だった)、ご飯(常に温かい飯。日本で駅弁を供し、客に冷たい飯を出すとは何事かと怒られた経験あり)、お茶(頻繁に注ぎ足す)、立ち食い(一種の生活習慣。特に工場労働者など)、骨ポイ捨てなどが中国人の習慣。
- 【日本人観】助平(日本兵が行なった婦女暴行の影響)、大金持(日本の収入の多さにのみ目が行って、支出も多い実態を知らない)
- 【交通ルール】我れ先文化。飛行機・列車など座席指定の場合でも我れ先に乗り込む。横断歩道では地元の人が来るまで待つこと
- 【ニセ物】オートバイ(HONGDAとGを入れて書いてある。発音はホンダ)、DVD・CD、ワニマーク、セコム(「このマークをつけ れば中国人の強盗入らないよ」と言って売っていた)。商談中にノウハウ料を要求したところ中国側から「日本には無料で漢字・火薬・紙・羅針盤などを提供し た(だからノウハウ料をただにしろ)」と開き直られた経験あり
- 【反日デモ】共産党の一党独裁に対する国民の不満をそらすための官製デモで、ガス抜きが目的。
- 【三陪禁止】客の横に座る、飲食、ダンスを法律で禁止している。日本人は十分注意する必要がある
- 【通 訳】日本語と中国語だけしか判らないので日本人が多用する、カタカナの外来語を日本語通訳は訳せない。(例:我が社はグローバルなセールスプロモーションをポリシーとしている、モチベーション等)
- 【トイレ】穴が等間隔であいているのみで仕切りが無い(特に地方)。隣の人とタバコの火や新聞を交換している。ホテル・レストラン利用がお勧め
- 【侵略戦争】昭和6年~20年に亘る15年戦争中に、日本人は中国人を3千万人殺したと彼等は言うが、日本の学者の定説は半分の1千5 百万人。因みに前回の戦争における日本人の死者は、広島・長崎を加えても3百万人と伝えられてれている。日本人が中国大陸でいかに多数の中国人を殺害し、 また迷惑を掛けたかを日本ではもっと教育する必要があると思う
- 【二大連休】春節(1月または2月の何日か。毎年大きく日が変わるので要注意。前後2週間位は仕事にならないのでよく調べて行かないとひどい目にあう)、革命記念日(10月1日)
- 【お勧めの観光地】万里の長城(北京から約1時間半以内)、故宮(天安門。中はガランドウ、模造品のみ。本物の宝物は蒋介石が台湾に持 ち去った)、西安(唐の都長安。始皇帝の墓や楊貴妃の入った?風呂あり)、洛陽・竜門石窟(川ふちの岸壁に彫った数千の仏像が素晴しい)、桂林、三峡下 り、海南島(ベトナムに近くハワイのようなところ。ハワイより近いのでお勧め
日時: | 2006年7月19日(水)11時30分~14時 |
場所: | 銀座ライオン7丁目店6階 |
出席者: | 64名(内65会会員:江原、大隅、梶本、正林、山根、峯) |
講師: | 住友重機械工業(株)営業統括室部長 田中 昭氏(75期) |
演題: | 「中国を知る」 |
講師紹介: | 愛知県豊橋市生まれ。 愛知県の小学校を三校変わった後、親の転勤で関西に移る。新北野中学・北野高校と計6年間越境通学、高校時代は生物研究部に所属。1967年慶應義塾大学 を卒業(小泉純一郎、小沢一郎と同期)、住友重機械工業に入社。以後39年間に亘り主に「鉄鋼プラント輸出」に携わり現在に至る。その間中国には1978 年の初訪中以来70数回出張している。 |
講演内容: (要点のみ) |
(1)高校時代は低空飛行を続けた。秀才の集まる学校でも、1番もいれば必ずビリもいると開き直り、生物研究部の部活動に入れ上げる。親には、高校は通知表がないとウソをついたが、母親の従兄弟(英語の葛西先生)が北野の教師であったためバレてしまった。
(2)自分はあくまでもビジネスで訪中したので本日の話も2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博、また中国観光旅行の予備知識程度に気楽にお聞き頂きたい。 (3)レジュメにより下記を概説 (4)「中国を知る」キー・ワード集に基づき逐条説明 (5)結び |