reporter:峯 和男(65期)
日時: | 2005年7月20日(水)11時30分~14時 |
場所: | 銀座ライオン7丁目店6階 |
出席者: | 54名(内65会会員:江原、大隅、国政、正林、山根、峯) |
講師: | 発酵ウコン(株)社長 漆戸啓二氏(70期) |
演題: | 「ウコンの効用」 |
講師紹介: | 70期卒。大阪大学経済学部卒業後三井造船入社。2年前から三井造船の子会社である現在の会社で社長を務めている。 |
講演内容: (要点のみ) |
(1)自分は三井造船に30数年間勤務した後、平成10年から子会社に移り当初はミネラルウオーターの輸入販売を行なっていた。輸入商品に不良品が混入した事件が起きてから商品を全て回収、これに代わる物を探してウコンに目をつけた。 [生のウコン(形状はショウガに似ている)及び粒状・粉末状のウコン等を回覧](2)ウコンとは: ショウガ科、クルクマ属の多年生植物。50種類以上あり南アジア、東南アジアを中心に熱帯~亜熱帯に広く分布。 原産地は一般にインド亜大陸と云われ、インドにアーリア系民族が定住し始めた紀元前2,000~1,500年頃には栽培され様々に利用されていたものと考えられる。 日本への伝播経路は明確ではないが、ウコンが薬として知られるようになったのは室町時代以前からのようである。沖縄にウコンが上陸したのはシャムと盛んに交易を行なっていた1425~1570年の間と推測されている。(3)ウコンの種類: 【秋ウコン】秋に白い花が咲き、葉の裏側はツルツル。切り口は濃い橙色。苦味は弱いが独特の香り。主な効用は、肝臓、二日酔い、がん予防。肝臓に良いといわれているクルクミンの量は春ウコンの10倍以上。(当社製品はこの秋ウコンを使用している。)【春ウコン】春にピンクの花が咲き、葉の裏側はビロードのようにザラザラ。切り口は黄色。苦味が強い。主な効用は、心臓、健胃、血液の浄化。クルクミンの量は0.3%で少ないが、精油成分があり、解明途上だが新たな薬効が評価されつつある 【紫ウコン】晩春に紫の花が咲き葉の中央の縦に黒っぽい筋あり。切り口は薄紫色。苦味が3種類の中で一番強い。主な効用は、血液浄化、胃もたれ、食欲不振。クルクミンは含まないが、薬効の高い精油成分が豊富に含まれ昔から胃腸薬の原料として良く知られている (4)ウコンの効用として、抗酸化作用、肝臓細胞活性化作用、がん抑制作用アルツハイマー予防効果、シワ・シミ予防効果、体脂肪蓄積抑制作用等が伝えられている 【抗酸化作用】「鹿児島大学・健康家族共同研究」において、3種類のウコンの中で秋ウコンが最も抗酸化作用が強いと報告。又、「女子栄養大学栄養学科研究 所」が実施した様々な野菜の抗酸化力測定で実証されたウコンの抗酸化力は、他の野菜よりとび抜けたパワーを示したことが解った 【肝臓細胞活性化作用】クルクミンは胆汁の分泌を高め、肝臓の細胞を活性化させる。胆汁は十二指腸に分泌される消化液であるがその胆汁を作っているのが肝 臓。胆汁の出が良いということは肝臓が元氣に働いている証拠であり、ウコンによってその胆汁の分泌が盛んになり肝臓そのものの働きが活発になる 【がん抑制作用】ウコンのクルクミンが、腫瘍細胞の繁殖を防ぎ、腫瘍の成長を阻止する効果を有する。即ち活性酸素などで細胞ががん化するのを防ぐ効果があることを、以下の研究機関がラット試験の実証結果として発表している。 【アルツハイマー予防効果】カリフォルニア州立大学の研究によれば、カレーのスパイスであるクルクミンを多量に摂取しているインドの高齢者はアルツハイ マー病になる確率が欧米よりはるかに低い。クルクミンに脳内神経繊維の老化をもたらすアミノイド蛋白質を減らす効果を確認した。同様の効果は、カリフォル ニア大学ロスアンゼルス校、金沢大学などからも発表された。 【シワ・シミ予防効果】「わかさ」2001年1月号において資生堂基盤研究センター 猪俣慎二氏、名古屋大学農学部 大沢俊彦氏が発表したところによれ ば、世界の約260種類の植物を調べた結果、シワの原因酵素を抑える効果のNo.1はウコンであった。また、シミの原因酵素を抑える効果も確認された 【体脂肪蓄積抑制作用】東北大学大学院 宮沢陽夫氏の発表によれば、ラット試験の結果食品成分として摂取したクルクミノイド(約60%がクルクミン)が人間の体内でも脂肪の蓄積を抑制する機能性分子として働く可能性を有していることを示した (5)発酵ウコンの推奨摂取量 なお、ウコンに関し更に詳しい情報を得たい場合は、 ※当社問い合わせ先電話番号:03-5791-2262(発酵ウコン株式会社) (6)むすび |