アフリカの大地を緑に〜ジャカランタの花咲くジンバブエから【第1話】
三度目の技術協力の現場へ
「また、海外ですか。堪忍してくださいよ。」と滋賀県の農業用ダムの工事現場にいた私のところに、海外赴任の話が舞い込んでから、あの手この手の抵抗も効を奏さず、結局、アフリカに来てしまいました。
現在、アフリカ南部に位置するジンバブエの農業省に農業政策アドバイザーとして赴任中です。ジンバブエまでは、関西空港から、香港で乗り換え、さらに南アフリカのヨハネスブルクで乗り換え、首都のハラレへ、25時間。確かに遠い国であることは間違いありません。
かつてのホームの面影を残す旧阪急梅田駅 コンコース跡。今ではこの景色も見られない
2005年8月撮影(提供:のりみさん)
|
87期です。高校2年の時に100周年記念式典がありました。高校在学中に現在の阪急梅田駅が完成、それまで国鉄(もう死語かな)の南側にあったホームが今の位置に移動し、三番街がオープンしました。それまでは、今は動く歩道のあるところを、電車がくぐり抜けていました。改札を出ると、今回壊しちゃう美しい天井のあるコンコースのところへ出ました。「梅田も変わりましたね。」がキャッチコピーでしたね。
▲エジプト南部の用水路にて
家の手伝いは当たり前
|
▲ネパールとインド国境の標識
別に鉄条網があるわけではない
|
元々は、日本の農林水産省の職員です。これまで、農業関係の海外技術協力に長く関わってきました。海外勤務は、エジプトに3年、ネパールに3年。ジンバブエは3回目の海外勤務となります。また、国内でも海外での技術協力関係の業務をこなしてきました。
この連載では、開発途上国での仕事に関心のある方々、御子息が海外での仕事に興味をもっておられる卒業生の皆さんに、海外での技術協力の一端を紹介し、なんらかの参考になれば幸いと思っております。
本題に入る前に、タイトルにあります「ジャカランタ」を紹介しましょう。
熱帯アメリカ原産でブラジルの国花です。が、どういう経緯か、南アジア・アフリカに移植され、私が以前住んでいたネパール・カトマンズの住宅の庭にも大木がありました。
この樹は、5階建てのビルより高くなり、落葉樹なのですが、春、気温が上がってくると、葉が出る前に、樹全体がムラサキ色の花に覆われます。
原産地以外では、庭園樹、街路樹としてしか植栽されていませんので、人工的といえば、それまでですが、確かに、その紫の花に包まれた姿は強烈な印象を与えます。
ネパールでも、ジンバブエでも、この花が咲くと、もうすぐ雨季が始まるということで、街がソワソワし出します。
▲ジンバブエに雨季を告げるジャカランタの花
|
Last Update: Sep.23,2006
|