ホーチミンの街角から【第7話】
ベトナム・スウィーツ
実際にウェブサイトに私の拙文を載せて戴くようになって、いろいろな方から反響があり、大変嬉しく思っております。
少し固い?話が続きましたので、旅行ガイドブック的話題に戻りましょう。まずは、プリンです。ベトナムで発明された訳ではないためか、ガイドブックには余り載っていませんが、実はプリンは、ベトナム、特にホーチミンに来たら、甘党のみならず、呑み助の男性にも是非食べて戴きたい、名物の一つなのです。きちんとした喫茶店なら、必ずメニューに載っていますし、甘過ぎず、水っぽく無く、正に大人の味。但し、「プリン」ではなく、当地では、「キャラメル」と呼ばれているので、写真の入ったメニューでないと気がつかない人も多いでしょう。
二年くらい前、鳥インフルエンザの影響で、卵が不足して、プリンも喫茶店で食べることが難しくなり、ホーチミン子がパニックに陥った?という話も聞いています。
そして、このプリンにピッタリの、ベトナム人の大人の飲み物が、コーヒーなのです。これもフランス人の残した遺産ですが、中部高原地帯を中心に、年間約80万トンのコーヒーを生産しており、生産量ではブラジルに次世界第二位、輸出量ではブラジルを抜こうという勢いだそうですが、知名度が低いため、安く買い叩かれて、金額的にはまだまだブラジルには遠く及ばない由。ベトナム人は、独特のアルミ製の濾し器を使って作る、強烈に濃いコーヒーを、好みで少しだけお湯を足しながら、ちびちびと飲みます。日本人は、慣れるまで時間がかかります。アイスコーヒーも人気がありますが、「カフェ・ダー(氷という意味)」と言って、グラスに一杯氷が入って、底の方にちょっと濃いコーヒーがある感じでサーブされます。普通の日本人なら、氷が半分以上溶けるまで待って飲めば、正に丁度良い感じです。もちろん、日本でやっているような普通の淹れ方をしても、美味しいです。
コーヒーとプリン、これも、ホーチミンの美しい街並みと同様、フランスの残した大切な遺産と言えるでしょう。
Last Update: Mar.23,2008