午後の紅茶はダージリン〜杏の英国修行日記【第21話】
ミカド
新しい年になりました。個人的に、2009は何とも座りの悪い数字のような気がするのですが、去年も2008について同じ事を思ったような気がします。
この前まで、たとえば映画の製作年が2000年以降だったりすると、「お、最近のやつだな」と思っていたのですが、よく考えてみると、10年近く前だったりするのですよね。
2000年からこっち、私はずっと学生ですが、何をしてきたかと振り返ると、大したことも思い当たりません。
今年は、例えば60年後、おばあさんになっても、「2009年の私は頑張った」と思えるような年にしたいと思います。
と、60人の鬼を笑わせたところで、そろそろ本題に入ります。
▲Savoy Opera Society
(略してSOS)のロゴ
二年生になってから、Savoy Opera Societyというサークルに、リハーサルピアニストとして参加しています。
年に二回、発表があり、秋学期は「The Mikado」という、イギリス人の作詞・作曲家コンビGilbert & Sullivanによるオペラを上演しました。
タイトルからも分かる通り、日本を扱ったオペラです。
しかし、内容は「特に日本じゃなくてもいいんじゃないの?」という感じ。
Titipuという町に現れた流れ者が、お偉いさんの婚約者に求婚するところから話は始まり、賄賂を公然と要求する政治家や、死刑が大好きな帝が絡んで、どたばたの喜劇を演じます。
ここからはWikipediaからの引用になりますが、このオペラが作曲された当時、イギリスでは空前の日本ブームが巻き起こっていたそうです。
また、社会風刺色の強い作品であるため、舞台を日本に設定することで、イギリス政府の追及を逃れた、という背景があったようです。
▲宣伝用に作ったパーカー。
私の大学では、ほぼ全ての公演で、このようなパーカーやTシャツが作られます。
後ろには公演の詳細、前には自分の名前と役職が入っています。
本番は四日間にわたって行われたのですが、毎日ほぼ満席で、客席からの反応も、とても良いものでした。
この公演を通じて、色々な人達と知り合うことができ、また、ピアニストとして、とても良い経験を得ることができました。
現在、Savoy Opera Societyは、今学期の公演「Die Fledermaus(こうもり)」に向けて練習中です。
私は最初、この名前が全く覚えられず、「ほら、ディープリーみたいな」「ディエ何とか」「ダースベーダー的な何か」と、馬鹿まる出しの発言を繰り返していました。(正しい発音は、カタカナで書くと「ディフレイダマス」と、レを強調した感じになります。さらっと言ったほうが、使い慣れてる人っぽく聞こえます。)
一応、「The Bat」という英訳もあるのですが、一般的には原題が用いられているようです。
でも皆いまいち覚えきれていないらしく、時々つづり違いを見かけたりします。
来月は・・・・と予告しかけて、あわてて止めました。経験とは学ぶためにあるのです。
のんびり、楽しみにして下されば幸いです。
Last Update: Jan.20,2009