鹿児島アツアツ日記 第4話
本格焼酎アイランド
▲東シナ海に浮かぶ、沖秋目島
皆様ご存知でしたか?
11月1日は、本格焼酎・泡盛の日だそうです(なぜ"本格"かというのは、後で説明します)。
鹿児島の名産のひとつ、焼酎。今日は、本格芋焼酎の現場と焼酎づくりの歴史を見ることができる、焼酎作り伝承展示館「杜氏の里 笠沙」を紹介します。
最近では事故米の被害による賠償訴訟など、ある意味焼酎ブームですが、鹿児島にはたくさんの焼酎づくりの蔵元があります。 今回訪れたのは「杜氏の里 笠沙」。鹿児島市の南西に位置する南さつま市笠沙町(かささちょう)にあります。鹿児島市内から車で約90分ほどのところ、東シナ海を望むこの場所は、「南さつま海道八景」のひとつに選定されています。 笠沙のあたりは、その昔、黒瀬という集落でした。この集落は耕地が少なく、米のかわりに芋を栽培し、芋焼酎が根付いたと言われています。
▲杜氏の里 笠沙(外観)
※悪天候のため良い画がとれず、パンフレットをスキャンしました
▲一どん(いっどん)
黄麹を使ったかめ仕込み焼酎。一番人気。
▲薩摩すんくじら・黒瀬杜氏
辛口のすんくじら(鹿児島の方言で、すみっこの意味)と、甘口の黒瀬杜氏。
「杜氏の里 笠沙」は展示ホールと工場からなり、まず展示ホールで焼酎づくりの歴史をたどった後、実際の工場を見学し昔ながらの本格芋焼酎の醸造の過程を学ぶことができます。ロビーではこの工場で醸造された本格焼酎の試飲も可能で、気に入ったものは購入することができます。中には予約抽選販売のみの貴重な焼酎もあり、地元や遠方のお客様からの注文が絶えないそうです。
▲展示館入口
▲資料館
さて、本格とはどういうことでしょうか? 焼酎には連続式蒸留焼酎と単式蒸留焼酎の2種類があり、単式蒸留焼酎の中でも、添加物を一切加えていない焼酎だけを「本格焼酎」と言います。ちなみに、単式蒸留焼酎のうち、黒麹菌を用いた米麹と水のみを使用した焼酎を「泡盛」と言うのだそうです。 本格焼酎・泡盛は、たとえ原料や作り方が同じであっても、蔵元によって味は異なり、その違いこそが、その土地の味わいであったり、杜氏のこだわりや伝統なのです。
▲展示ホール
奥にあるのが製麹室、手前が一次ガメ
▲展示ホール
向かって左奥が芋蒸機、中央に貯蔵ダル、手前が二次ガメ
▲展示ホール
手前がタル式蒸留器、右奥の大きなタルは検定タンク
なるほど。名店の門外不出レシピのようなものでしょうか。焼酎もまた、杜氏のこだわりや職人技によって生み出されるものなのですね。資料館では、黒瀬杜氏の起源や現在活躍する杜氏の姿など、パネルやドキュメンタリー映像で知ることができます(感動シーン満載ですよ)。
焼酎について熱く語る編集長ですが、実は下戸でして……。本格芋焼酎の良さをお伝えできないのがもどかしいのですが、もし機会があれば足を運んでみて下さい。鹿児島の焼酎にご興味をもたれた方は、鹿児島県酒造組合ホームページもご覧下さい。
鹿児島県酒造組合ホームページ http://www.tanshikijyoryu-shochu.or.jp/index.html
皆様、第4話もお楽しみいただけましたでしょうか?
全国的に紅葉の時期を迎えた11月。鹿児島は温暖で、家の中では半そでTシャツでも大丈夫なほど。最近のニュースとしては、「篤姫館」が25万人、「ふるさと維新館」が200万人の来館者を達成したそうです。
今、もっともHOT鹿児島にぜひ遊びに来てくださいね! 次回もお楽しみに。
Last Update: Nov.09,2008