杭州の春-5

2013年10月11日

龍井問茶:

市内からバスで一時間半ばかりで一面茶畑が広がる閑な風景にほっと一息。

龍井寺には龍井泉があるが寺は名のみであった。毎年新茶の季節330日~415日、ここで龍井問茶という展示会が開かれる。

茶は仏教の伝来と関わりが深く、

唐代西湖寺で生産が始まり北宋代、高僧が龍井に住み茶を植えた。文人雅士が品茶参禅天人合一を唱え龍井茶の発展史は中国参禅文化の伝承と発展の例証だといわれる。

後に白居易も杭州史に皇龍井と記述している。

明代の文人は茶を題に歌を吟じ清の乾隆帝は4度も参禅品茶したので世界に龍井の緑茶の名を知らしめたので之を讃えて御茶とも詠んだ。

龍井北側には天竺、霊隠、棋盤嶺など5000m級の山々、麓では茶畑が広がり茶農家は豊かである。ここからバス一駅で龍井茶庄に着く。市内から新茶を求めて家族連れの車が押しかけるので休日は 渋滞覚悟で来るとか。のんびり歩いて昼どきなので飯館に入る。一人で中華料理を頼むと食べきれないのだが、折角だから杭州の名物料理 龍井蝦(新茶とエビの空揚げ)を注文。次いで魯迅が好んだ臭豆腐とスープも頼んだ。おいしくてついつい食べ過ぎてしまった。ちなみに臭豆腐は匂いが強く避けてきた。食わず嫌いは果物のドリアンに続いて解消、大~好きになった。味覚が嗅覚に勝った一瞬、昔、誰も口にしないものを最初に食べた人は偉~いなんて言ってみる。