サンタバーバラの沖合にあるチャネル諸島国立公園は、Anacapa,Santa Rosa,Santa Barbara,Santa Cruz島から成ります。
これらの島々は現在いずれも無人島で、なかで最大のサンタクルツ島に一泊二日のキャンプに誘われました。
Venturaの20マイルほど沖にあるサンタクルツ島には、アイランドパッカー社のフェリーで渡ります。
カリフォルニア州立大学チャネルアイランド校環境英文学のB教授と、長女と次女そして私たち夫婦の5人は、5月末の週末に、最小限の必需品をもって乗船しました。
島ではキャンプファイアは禁止され、又、ごみもすべて残さず持ち帰るなど、自然をまもるための規則が徹底しています。装備は、それぞれの寝袋とテント、キャンプ用のコンロと食料品、食器などで、これらは船底にしまわれました。燃料はフェリーの乗務員に手渡し、専用ボックスで管理され、降りるときに返されます。
午前8時発の太平洋を渡るフェリーは上下左右に揺れ、思ったより寒いものです。いるかの大群が、海の色が変わるほどの大群のいわしを追いつめて、海上にはペリカンやかもめの群舞する珍しい光景にもめぐまれ船は一時間後サントクルツ島の東港に着きました。
Scorpion Anchorage港へとわたる桟橋の下には長い海藻がゆらゆら揺れています。
私たちはそれぞれ、背と胸に荷物を負う格好でキャンプサイトへ歩きました。
キャンプサイトは、ユーカリや松が緑の陰を落とす森のなかにありました。荷物をおろして、食料品をまずフードロッカーにしまいます。これは島の固有種である島きつねに盗まれないためです。固有種は他にもisland scrub jay やRavenなどもあり、これらも食料を盗みます。
「いちばんさきに島きつねを見つけた人にボクはどんな賞品をあげようかな?」
B教授が冗談を言って笑っているとき、細身の動物がすばやく私たちの目の端を走って去りました。
フードロッカーの施錠を忘れていたのです。
Bはきつねを追いかけて、彼女の巣からキャンデーとチップスの袋を取り返してきました。これは、我々の限られた食料品がもったいないというよりは、島きつねのために彼らの食物体系を乱さないためだそうです。
テントを建て、お茶を沸かして一服したあと、ポテトハーバーへのトレイルに挑戦しました。