カーニバル

2007年2月23日

ヨーロッパへそ日記【第6話】


▲かわいいジル

▲格子がつけられた窓

▲とても重くて高価なダチョウの帽子

▲オレンジをくれる優しいジル

2月になりカーニバルの季節がやってきました!

ベニスやリオのカーニバルなど、世界にはいろいろなカーニバルがありますが、ここベルギーでもこの時期あちこちでカーニバルが行われています。 中でも一番有名な「バンシュのカーニバル」に行ってきました。2003年にユネスコ無形文化遺産に登録されたカーニバルです。今回はその様子をお伝えしま す。

バンシュはワロン地方エノー州の小さな町ですが、カーニバルの3日間(今年は2月18日~20日)は世界中から人が集まります。
クライマックスは最終日。華やかな衣装を着た「ジル」と呼ばれる道化師たちが、踊りながら、そしてオレンジを投げながらパレードをします。

曇り空の多いベルギーですが、この日はお天気に恵まれました。通りに面した家の窓にはすべて格子がはめられています。投げられるオレンジから守るため! そして沿道の人はみんな袋を持って待ち構えています。獲ったオレンジを入れるため!

15時半、いよいよパレードが始まりました。少年のジルからおじいちゃんのジルまで、いろんなジルのグループが通ります。
太陽とライオンが描かれた服に木靴、そして大きな白い帽子はダチョウの羽からできています。

起源は、16世紀にこの地方を治めていたマリー(スペインのカルロス1世の妹)がスペインのインカ帝国征服を祝うために開いた舞踏会だそう。インカ帝国の 衣装を着た踊り手が金貨をばらまいたといわれますが、今は金貨の代わりにオレンジです。

さあ、オレンジ争奪戦が始まりました。
「こっちに投げてー!」と手を振ったり叫んだり。私は日本人なので目立ったのか、近くまで寄ってきてくれるジルもいて、結局たくさんのオレンジをもらいま した。計47個!
このオレンジ、別名「血のオレンジ」「赤ワイン」と呼ばれるほど真っ赤な実です。
とてもおいしかったです。

町中が甘い香りに包まれるカーニバルでした。


▲はい、どうぞ!