2006年のバックナンバー

聖ニコラとサンタクロース


▲AM3時に取り付け作業!ご苦労様です

クリスマスまであと1ヶ月となり、ベルギーでもあちこちでデコレーションが始まりました。夜中に物音がするな、と思ってバルコニーから外を見ると、ちょう ど家の前の通りに飾り付けがされているところでした。

ベルギーには数々の有名チョコレート店がありますが、それぞれのショーウィンドーもすっかりクリスマスムードでそれを見てまわるのも楽しいです。


▲ノイハウス

▲ガレ

▲ゴディバ

▲コルネ

▲ヴィタメール

▲チョコレート製のサン・ニコラ

▲グランプラスの風景もショーウィンドーに


▲ピエールマルコルーニ

でもここにまだサンタクロースは登場していません。「え?どのウィンドーにも白髭の帽子をかぶったおじさんがいるけど?」と思われるでしょう。これはサン タクロースではなく聖ニコラ(仏語でサン・ニコラ)という人物なのです。ベルギーではサンタクロースがやってくる前に、このサン・ニコラがやってきます。

12月6日が「聖ニコラの日」で、今年良い子にしていた子供たちがお菓子やプレゼントをもらえます。5日の夜に子供たちは靴の中にニンジンを入れて暖炉の 前に置きます。サン・ニコラはトナカイではなくロバに乗ってやって来るからです。またサン・ニコラのために飲み物も置いておきます。6日は幼稚園や小学校 にもサン・ニコラが来てお菓子をくれたりします。良い子はお菓子をもらえる一方で、悪い子はサン・ニコラの傍にいつも仕えているペール・フエタール(鞭お じさん)からお仕置きを受けます。

この聖人は3~4世紀頃実在した司教です。貧しい子供たちを救うことに生涯をかけましたがローマ皇帝に迫害されて殉死したのが12月6日でした。

このサン・ニコラが、世界的に有名なサンタクロースの由来だと言われています。 17世紀、オランダ人がアメリカのニューアムステルダム(現在のニューヨーク)に移住した時、サン・ニコラ伝説も伝わりました。オランダ語でシント・ク ラース。これが英語でサンタ・クロースになりました。

というわけで聖ニコラの日とクリスマスは本来別のものだったのですが、だんだん一緒にしてしまう国が増え、今でも聖ニコラのお祭りが残っているのはベル ギー・オランダ・ドイツ・オーストリア、フランスの一部ぐらいだそうです。

私もベルギーでのクリスマスは初めてなのですが、聖ニコラの日が終わるとショーウィンドウにペール・ノエル(サンタクロース)が登場するのでしょうか?

またご報告します!

同級生


▲ベルギーからひとっ飛び♪

▲ウィーンの街並

▲老舗カフェにて

ベルギーに来て半年が経ち、生活も少しずつ落ち着いてきたということで週末に遠出をすることが多くなりました。この小さい国で遠出というと、もう外国にな ります。

ある週末はパリへ(列車で1時間半!)
次の週はウィーンへ(飛行機で1時間!)
そして今週はロンドンへ(列車で2時間半!)

こんなに簡単にいろんな国へ行けるのもやはりベルギーがヨーロッパのおへそだからこそ、と実感するこの頃です。

ウィーンに行ったのは北野の同級生に再会するためでした。ウィーン在住の同級生を訪ねて日本から3人が旅行に来ると聞き、では私も!と飛んでいきました。

私達109期は1997年に卒業したのでもうすぐ10年になります。そのうちの1人とはまさに10年ぶりの再会でした。それが日本ではなくここヨーロッパ でということがまたなんとも不思議でした。

有名なホテルザッハーのカフェに入っても話は尽きず、まるで放課後に高校の食堂で話し込んでいるかのような錯覚に陥りました。

10年の間に皆それぞれの道を歩んで成長して、でも会えば高校生の頃と全然変わっていない部分もあって。それが分かり合える同級生というのはすごく大切な 存在だと感じました。


▲シェーンブルン宮殿にて

「ウィーン会議」が盛り上がった結果、卒業10周年大同窓会をやろう!という話になりました。2007年の年始に大阪で開催することになりそうです。もし この日記を読んでくれている109期の方がいたらぜひ参加してくださいね!

フラワーカーペット

ヨーロッパへそ日記【第2話】


▲オープニング 市庁舎の上より

ブリュッセル一番の観光名所といえばやはり「グランプラス」でしょう。Grand Place とはフランス語で大広場という意味です。約110m×70m。美しい市庁舎、そしてかつての華麗なギルドハウスに囲まれたこの広場はあのヴィクトル・ユー ゴーが「世界で最も美しい広場」と絶賛したほどです。1998年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

この美しい広場がより一層華やかになるのが、2年に一度開催される「フラワーカーペット」です。今年はちょうどその年で8月中旬に開催されました。


▲花びらは直接石畳の上に敷き詰められる

「花の絨毯」ということですが、まさに広場一面に花が敷き詰められ、模様が描かれます。毎回テーマがあり、今年は「中世の錬金術」で幾何学模様、星型が組 み合わされたデザイン。ちなみに2000年はベルギー土産でも有名なレース模様、2004年は街でよくみかける建築様式のアールヌーボーなど、ベルギーと 関わったテーマが多いです。

花はゲント産のベゴニアで、約60万本が一晩かけて手作業で敷き詰められます。生花のため開催期間は4日間のみ。できたてほやほやを観たくてオープニング の日に行ってきました。

とても大きいために市庁舎の上から全体を観るのがおすすめです。荘厳なグランプラスに広がる色鮮やかな絨毯に感動しました!


▲横から見ても美しい

星型の部分はくるくるまわって、緑色の部分には芝生が、茶色い部分には木枝が敷かれています。

オープニングセレモニーで花火があがると聞き、どこにあがるのか上ばかり見ていたら、花の中から花火がボンボンあがってびっくり。。。まさに「花・火」で した。

実は2年前、このフラワーカーペットを観るツアーの添乗をすることになっていました。でも直前に体調を壊してしまい来られなかったのです。その時はまさか 2年後にここに住んで、花の絨毯を見ることになるとは想像もしていなかったですが。

次回のフラワーカーペットは2008年。今度はどんな模様でしょうか?皆さんも機会があればぜひ訪れてみてください!

ベルギー

ヨーロッパへそ日記【第1話】


▲小便小僧のジュリアン君


▲市庁舎にはベルギー国旗とEU旗

▲世界遺産のグランプラスにて

六稜同窓生の皆さん、初めまして!
ベルギーに暮らして5ヶ月になる坂本です。

「へそ日記って???」と思われた方が多いと思います。ベルギーはその地理的条件からヨーロッパの中心、心臓、またはおへそと表現されることがあります。というわけでこのベルギー便りを「ヨーロッパへそ日記」と題しました。これからベルギーの様子、ヨーロッパの様子を私なりに皆さまにお伝えしていきますので、楽しんで頂ければ嬉しいです。どうぞよろしくお願い致します。

ベルギーといえば皆さん何を思い出しますか。ビール、チョコレート、ワッフル、それとも小便小僧でしょうか。

ではベルギーに来たことがある方はいらっしゃいますか?
たぶんお隣のフランスやドイツに行かれたことがあっても「ベルギーには行ったことがないわ」という方が多いのではないでしょうか。今日はこの国について少しご紹介します。

【ベルギー王国】
面積は約3万平方kmで四国より少し大きいぐらい。

小さな国ですが、なんと公用語は3言語!
北部はフラマン語(オランダ語)、南部はフランス語、そして人口は少ないですがドイツ語圏もあります。

首都はブリュッセル。
ここではフラマン語とフランス語の2言語表示ですが、主にフランス語が話されています。そしてブリュッセルはヨーロッパの首都でもあります。EU本部があり、NATO、WCOなどの機関もあるため世界各国の人々が集まる国際都市です。なので、街中では英語もよく聞こえてきます。

私が添乗員になったとき、ヨーロッパ研修がありましたが、イギリスでもフランスでもドイツでもなくここベルギーでした。というのも、この国にはゲルマンとラテンという2つの民族・文化が存在しているからです。ヨーロッパを知るにはまずベルギーへ、ということでした。

さすが「おへそ」なだけあって、他のヨーロッパ諸国へもアクセスが抜群です。ちょっと車を走らせれば、列車に乗れば、すぐにオランダ、フランス、ドイツ、ルクセンブルクへ。「じゃあ夕食はフランスで」なんていうことも可能です。

というふうに、小さいけれどたくさんの歴史・民族・文化が詰まった国というのがベルギーに暮らしてみての印象です。

では今日はこの辺で。
どうぞこれからよろしくお願いします!