‘六稜ニューヨーカー’ カテゴリーのアーカイブ

第2話 食料品の買い物は?

私が住んでいるのは、ダウンタウンのオフィス街です。以前この地区には、全くといっていいほど、住居ビルはありませんでした。9.11後の再建にともなって住宅開発が進み、現在はマンションとオフィスが混在しています。

というと、多くの人がまず尋ねるのは、「食料品の買い物はどうしてるの? 近くにスーパーある?」という質問です。

見上げると高層ビル

以前住んでいた、Providenceでもそうでしたが、たいていアメリカで食品の買い物は、車で大きなスーパーに行って買い込みます。ニューヨークでは、車の保有率が低いからでしょうか、多くのスーパーが配達サービスをしており、多くの人が利用しています。

そして、口コミで評判なのが、Fresh Direct というウェブサイト。野菜、肉、魚、、、新鮮なまま、家までトラックで直送というサービスです。アマゾンで本を買うように、このサイトに行くとスーパーで売っているものが何でも揃っており、注文して時間を指定すると、家まで配達してくれます。

ウェブではトマトの画像にマウスを当てると、輪切りが見えるというきめの細かさ。バターをかごに入れた後は、お肉を見て、つけあわせの野菜を選んで、また 肉に戻って、サラダの野菜をかごに入れて、、、というように、クリックひとつで、売り場をまたいで買い物できるのも魅力です。

Fresh Directの配送トラックニューヨークに住む有名人の ショッピングリストやリンクされているレシピを見ながら買い物するのも楽しいものです。Spike Lee やSex and the City のMiranda役でおなじみのCynthia Nixon たちがFresh Direct でのショッピングリストをウェブに載せています。

さて、先月末はハロウィーンでした。どこのスーパーにも店先には、jack-o-lantern用の大きなカボチャが並んでいました。そして、そろそろThanksgiving …… お店に七面鳥が並ぶ季節になりました。

スーパーの前でjack-o-lantern

9.11 グラウンドゼロから

    六稜ニューヨーカー【第1話】

    【自己紹介】皆さん、はじめまして。このたび、執筆を担当することになりました田村史子です。6年前に渡米し、現在マンハッタンの南端で生活し、仕事をし ています。皆さんもご存知のとおり、アメリカは多くの人種、文化、価値観が共存する多面的な国です。ここでは、私が日常、目にふれ、耳にしているアメリカ の一面を伝えられれば、と思います。どうぞよろしくお願いします。

    グラウンドゼロの様子
    ▲グラウンドゼロ

    【9.11】5周年を迎えるこの日の朝、グラウンドゼロへ行ってきました。かつてはここにツインタワーがありました。

    ワールド・トレード・センター7
    ▲WFCの星条旗が映り込むWTC7

    右手には、今年再建されたばかりのワールド・トレード・センター(WTC)7が見え、ワールド・フィナンシャル・センター(WFC)に掲げられた大きな星 条旗が、窓ガラスにきれいに映し出されています。

    追悼の鐘@Liberty Street
    ▲追悼の鐘(Liberty Street にて)

    澄み切った空気と、晴れ渡った青空のもと、Liberty Street から、追悼の鐘の音が聞こえてきました。

    Tribute WTC Visitor Center
    ▲9月18日に一般公開された
    Tribute WTC Visitor Center の前にて

    報道陣、警察官、通勤者、観光客がたくさん集まるなか、抱き合って泣いている人、亡くなった方の写真を掲げて歩いている人……。鐘の音と音楽をバックグラ ウンドに、犠牲者ひとりひとりの名前が読み上げられました。ふだんは観光地と化している趣が強いのですが、遺族の方が、
    “We love you, we miss you everyday. You’re always in our heart.”
    と語りかけるのを聞いたとき、5年前の悲劇を改めて感じました。

    Fire  Department of New York
    ▲Fire Department of New York

    同じ北野の同窓生が、5年前このテロに巻き込まれて若い命を落とされたというお話を聞きました。あらためて、ご冥福をお祈りします。
    【参考】映画『ワールド・トレード・センター』10月7日よりロードショー