鹿児島アツアツ日記 第4話

2008年11月9日

本格焼酎アイランド


▲東シナ海に浮かぶ、沖秋目島

皆様ご存知でしたか?
11月1日は、本格焼酎・泡盛の日だそうです(なぜ”本格”かというのは、後で説明します)。
鹿児島の名産のひとつ、焼酎。今日は、本格芋焼酎の現場と焼酎づくりの歴史を見ることができる、焼酎作り伝承展示館「杜氏の里 笠沙」を紹介します。

最近では事故米の被害による賠償訴訟など、ある意味焼酎ブームですが、鹿児島にはたくさんの焼酎づくりの蔵元があります。 今回訪れたのは「杜氏の里 笠沙」。鹿児島市の南西に位置する南さつま市笠沙町(かささちょう)にあります。鹿児島市内から車で約90分ほどのところ、東 シナ海を望むこの場所は、「南さつま海道八景」のひとつに選定されています。  笠沙のあたりは、その昔、黒瀬という集落でした。この集落は耕地が少なく、米のかわりに芋を栽培し、芋焼酎が根付いたと言われています。


▲杜氏の里 笠沙(外観)
※悪天候のため良い画がとれず、パンフレットをスキャンしました

▲一どん(いっどん)
黄麹を使ったかめ仕込み焼酎。一番人気。

▲薩摩すんくじら・黒瀬杜氏
辛口のすんくじら(鹿児島の方言で、すみっこの意味)と、甘口の黒瀬杜氏。

「杜氏の里 笠沙」は展示ホールと工場からなり、まず展示ホールで焼酎づくりの歴史をたどった後、実際の工場を見学し昔ながらの本格芋焼酎の醸造の過 程を学ぶことができます。ロビーではこの工場で醸造された本格焼酎の試飲も可能で、気に入ったものは購入することができます。中には予約抽選販売のみの貴 重な焼酎もあり、地元や遠方のお客様からの注文が絶えないそうです。


▲展示館入口

▲資料館

さて、本格とはどういうことでしょうか? 焼酎には連続式蒸留焼酎と単式蒸留焼酎の2種類があり、単式蒸留焼酎の中でも、添加物を一切加えていない焼酎だけを「本格焼酎」と言います。ちなみに、単 式蒸留焼酎のうち、黒麹菌を用いた米麹と水のみを使用した焼酎を「泡盛」と言うのだそうです。 本格焼酎・泡盛は、たとえ原料や作り方が同じであっても、蔵元によって味は異なり、その違いこそが、その土地の味わいであったり、杜氏のこだわりや伝統な のです。


▲展示ホール
奥にあるのが製麹室、手前が一次ガメ

▲展示ホール
向かって左奥が芋蒸機、中央に貯蔵ダル、手前が二次ガメ

▲展示ホール
手前がタル式蒸留器、右奥の大きなタルは検定タンク

なるほど。名店の門外不出レシピのようなものでしょうか。焼酎もまた、杜氏のこだわりや職人技によって生み出されるものなのですね。資料館では、黒瀬杜 氏の起源や現在活躍する杜氏の姿など、パネルやドキュメンタリー映像で知ることができます(感動シーン満載ですよ)。

焼酎について熱く語る編集長ですが、実は下戸でして……。本格芋焼酎の良さをお伝えできないのがもどかしいのですが、もし機会があれば足を運んでみて下 さい。鹿児島の焼酎にご興味をもたれた方は、鹿児島県酒造組合ホームページもご覧下さい。
鹿児島県酒造組合ホームページ http://www.tanshikijyoryu-shochu.or.jp/index.html

皆様、第4話もお楽しみいただけましたでしょうか?
全国的に紅葉の時期を迎えた11月。鹿児島は温暖で、家の中では半そでTシャツでも大丈夫なほど。最近のニュースとしては、「篤姫館」が25万人、「ふ るさと維新館」が200万人の来館者を達成したそうです。
今、もっともHOT鹿児島にぜひ遊びに来てくださいね! 次回もお楽しみに。