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午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第18話】


ナショナル・シアター

6月は作者取材のため休載させていただき、7月は作者急病のためUP予定日を延期しています・・・・
というのは真っ赤な嘘で、取材もしていなければ病気もしていないこの頃です。
地味な取り柄ですが、体だけは滅茶苦茶に丈夫です。

実は6月中旬に、ひっそりと帰国していました。
9月には、またイギリスに行く予定なので、(無事、進級もできました)7月・8月は、6月に私がイギリスで体験したことを書かせていただこうと思います。

楽そうな椅子
▲楽そうな椅子
魅惑のリラックススペース
▲魅惑のリラックススペース
バルコニーから見えるテムズ川
▲バルコニーから見えるテムズ川

この楽そうな椅子(右の写真)は、ロンドンのナショナル・シアターの玄関前に置いてあったものです。
前まで何もなかったのですが、夏だからなのか新しい試みなのか、6月に行ってみると、魅惑のリラックススペースが現れていました。
しかし、この形の椅子は、実際に座ってみると、案外としんどいものですね。
私はハンモックでも全くリラックスできないのですが、それと似たような感じです。
立ち上がるときも一苦労でした。

スペースを上から撮った図(左の写真)です。 一応、正面からの写真も撮ったのですが、イチャついてるカップルの顔などが、あまりにはっきり映っているので、こちらに載せるのは止めました。
この写真では分かりにくいですが、緑の椅子は、人間に比べて、かなり大きいです。
しかし巨人の椅子というほど大きくもなく、強いていうなら「ナルニア国物語」のライオンが寝そべって丁度いいくらいですかね。
人間が座ると、大体4、5人が並んで座れるくらいの大きさです。しかし気持ちよさそうですね。

シアターの二階バルコニーから撮ったテムズ川(右の写真)です。
この日は、ジョージ・バーナード・ショーの劇「Major Barbara」を見に行ったのですが、休憩時間中は、バルコニーでのんびりと風にあたっていました。
色々と考えさせられる社会派の劇だったので、知恵熱で火照った頭を、ちょうどいい具合に冷やすことができました。

さてさて、来月は、私が学校で参加したボランティア活動について書かせていただこうと思います。
寝起き姿でイケメンと握手、畑でピザパーティなど、エピソードあふれる回になりそうです。

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第17話】


スター・ウォーズ展

前回、試験が迫っていることをチラリと書きましたが、その試験も無事に終了しました。結果が出るのは、まだまだ先ですが、これでやっとストレスフリーな生 活が送れそうです。しかしこの1ヶ月、試験以外には全く何もしていなかったので、今回ここに書けるような事が思いつきません。そこで、かなり前の話です が、スター・ウォーズ展に行った時の事を書こうと思います。

精巧に作られた小道具
▲精巧に作られた小道具

寒風の吹きすさぶ1月、イギリスに帰ってきて早々に、ロンドンまでスター・ウォーズ展を見に行きました。私はこの6部作映画のファンで、小さい頃はマジで ジェダイになりたいと思っていました。ライトセーバーが、あまりに熱そうなので、諦めましたが。入場料は12ポンド(約2500円)と高めでしたが、払っ ただけの価値はありました。

中は写真撮り放題だったので、色々とカメラにおさめてきましたが、あいにく照明と私の腕前の関係で、一枚目のような薄暗い写真しか撮れませんでした。ファ ンだと言っておいて何ですが、この写真に写っている物が映画のどこに出てきたのか、いまいち思い出せません。しかし、精巧な作りに感動しました。

丁寧に描きこまれた原画
▲丁寧に描きこまれた原画

二枚目の写真のような原画も、たくさん展示してありました。ロボットや動物から、登場人物の服装に至るまで、細部が丁寧に描きこまれた原画の数々に圧倒さ れました。改めて、映画作りの大変さを感じました。

展示の他にも、ジェダイによるパフォーマンスや、ジェダイの服を着ての撮影会など、観客参加型の催しもありました。どれも、とても楽しそうだったのです が、あいにく時間の関係で、行くことはできませんでした。

もう一ヶ月もしないうちに、日本に帰国する予定です。帰国といえば、去年の段ボール犬ぞり計画と、スーツケース詰めなおしの悪夢がよみがえりますが、今年 は、もう少し落ち着いていきたいと思います。

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第15話】


中華街の旧正月

もう3月ですね。12月から2月までお休みをいただいて(と言うと聞こえはいいですが無断休載です、ごめんなさい)、今月ようやく復活しました。特に何が 忙しかったというわけでもないのですが、授業数が増えたことに加え、映画の撮影(音響のアシスタント)や劇のアシスタント(大道具の組み立て)をやらせて もらって、バラエティに富んだ二学期でした。

そんな二学期も20日で終わり、レポートと課題のラッシュ(計画を立ててればラッシュになんてなりませんが)でズタボロになった私を癒してくれる春休みが やってきました。が、まだ始まったばかりの、私の輝かしい春休み予定で今月分を終わらせるわけにもいきません。ので、少し時期は戻りますが、2月に行っ た、中華街での旧正月のことを書こうと思います。

人通りは普段の約5倍(体感)
▲人通りは普段の約5倍(体感)
そこいらに露天商の姿が
▲そこいらに露天商の姿が

2月上旬に行われる、中華街の旧正月のお祭りは、中華街に住む人達だけでなく、ロンドン全体にとっても、非常に重要な行事です。毎年、大体一週間ほど続く のですが、そのなかでも一日、大きな催し物が開催される日があります(今年は10日でした)。この日は観光客も沢山来るので、商業化されている点が多く、 中華街に住む人たちは、商売にいそしみます。
通りには写真のような飾りがあしらわれ、踊りや楽器の演奏などが一日続きます。通行量も約5倍(体感)に跳ね上がり、人波をかきわけかきわけ進むことにな ります。

また、通りには、中国のおもちゃを売る人達が並びます。も私が小学生の頃、学校の外でおもちゃを売っていた人達よりもシンプルで、段ボールに商品をつめ、 適当な場所に座っているだけ、というまさに「今日だけ」感が大変によく出ています。おもちゃは爆竹のようなものや、日本のでんでん太鼓など音の出るものが 多く、最初の一時間ほどはお祭り気分を高めてくれるのですが、あまりにあちこちで聞くもので、だんだんうっとうしくなってきました(笑)
二枚の写真は、どちらも9日に撮ったものなので、10日の様子がお見せできないのが残念です。何故わざわざ前日にも中華街に行ったのかは、長い話になるの で割愛しますが、もともと行くつもりじゃなかったんです……道に迷って辿りついた、という方が正しいです。10日は人波がすごいと聞いていたので、荷物を 最小限にするために、カメラを部屋に置いていきました。
もう花粉の季節ですね。イギリスでは比較的マシな花粉症ですが、この季節はやはり辛いものがあります。目玉の洗浄がしたい今日この頃です。

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第14話】


大学生活~授業編

さてさて、予告通り、今回はメインイベントである授業について。冬休み明けからは授業が一変してしまうので、ちょっと駆け足ですが、全部まとめて書いてし まいます。

音楽のメイン学部棟
▲音楽のメイン学部棟
演劇学部のホール
▲演劇学部のホール

まずは月曜午前のContemporary Theatremaking。生徒は約20人ずつのグループに分けられ、それぞれ全く違った観点から演劇を勉強します。今の所、これが唯一の、実際に体を 動かす授業(私にとって。演劇学部一本で勉強している人達には、もう一つあります)です。私のグループはTara Artsという、イギリスで活動しているインド系の演劇団体がテーマです。授業は、先月載せた白い建物の中で行われます。

火曜をまるまる休んだ後は、水曜お昼に音楽の授業。音楽の基礎知識について学びます。この授業だけ、次の学期になっても続きます。写真の建物が、音楽のメ イン学部棟。練習室は別の建物にありますが、私は実際に楽器を演奏する授業を取っていないので、どこにあるのか知りません(笑)。

木曜午後は、演劇学部のCritical Theoriesの講義とセミナーがあります。まず一時間、大きなホール(写真参照。森の中にひっそりあります)で全員で講義を受けたあと、グループに分 かれて、講義内容に基づいたディスカッションをします。つい最近、初の課題提出がありました・・・・どっきどきの結果待ちです。

金曜は再び、お休み。一足早く週末がやってきます。……何か、暇で暇でしょうがない人の時間割みたいですね(笑)。まあ事実、大学内で最もスカスカの時間 割の内には入ると思います。しかし、単位をバランスよく配置しなかったため、春学期は、もう二つ音楽の授業が増えます。計画的に行われたバランスの悪い年 間授業計画になっています。今ですら予習・復習が大変なのに、この先二つも増えるのか……と思うと、わくわくと同時に、少しメランコリィになる今日この頃 です。

午後の紅茶はダージリン~杏の英国修行日記【第13話】


大学始まる

ついに学校が始まりましたー・・・・。3点リーダ(いや、4点ですけど。何故これが4点かと言うと、私の好きな某シリーズ映画で使われるのは、必ず4点 リーダだからです。何の映画かは、どうぞ皆様、大いに推測して下さい。ひょっとして、これがいわゆる「読者への挑戦!」ってやつですかね・・・・やっぱ違 いますか)が表しているのは、情報過多で脳内消化不良気味な私の状態です。こう書くと非常に病人チックですが、相変わらずハチャメチャに元気です。しかし この段落、本末転倒的にカッコが大きくて分かりにくいですね。

防虫シート
▲棚&引き出しに防虫シートを敷く
一緒に写っているのは懐中電灯です…って分かりますよね

まず9月23日に寮にチェックイン。一年間寝食を共にする部屋と、ドキドキの対面です。洗面台が前回より広いことにエクサイトした後、一晩かけて荷物を整 理。まあ今回は荷物少なめだったので、一番手間が掛かったのが、棚&引き出しに防虫シートを敷くことでした。

翌日から一週間は丸々オリエンテーションで、説明会ありーの、ワークショップありーの、登録会ありーのと、イベント盛り沢山。私は2つの学部に属している ため、単純にオリエンテーションの数も倍になり、なかなか忙しく大学内をウロウロしなければいけませんでした。しかしここで、お約束のハプニングが発生し たわけです。

それは、翌々日行われる演劇学部の説明会の場所を確認しようとして掲示板を見に行った時のこと。人数が多いので、一年生達はグループに分けられ、それぞれ のグループがそれぞれの場所で説明を受けるシステムになってたんですね。で、どのグループか確認しようと、人波にもまれながらも、自分の名前を名簿中に探 しに行ったわけです。

[以下心の声]
(ざわざわざわざわ←周囲の音)お、名簿発見。やっぱ人数多いんだなー、細かい字でびっしり表にされてる。こりゃ自分の名前見つけるの大変そうだな……名 簿一巡。ない。あっれー、見逃しちゃったよ。まあ文字小さいし、英文字だしな。もう一回……一巡。んー、今回もミスしたか。いやはや、やっぱり慣れない環 境で緊張してるのかな?焦らない焦らない……一巡。おっかしいなってか、名前ないんだよ名簿に。あっれーじゃないよ本当にないんだよ。
[心の声終了]

演劇学部の建物
▲演劇学部の建物
名簿は玄関を入って、すぐ右手に貼り出されてました

いやいや、さすがにビックリですよ。もう周りの皆が「あ、私Aグループだー」とか「Dグループの人誰かいるー?」とか言ってるのが、羨ましい通り越して苛 立たしくてしょうがない。ともかくここは落ち着け、と自分に言い聞かせて、学部の事務室へ。簡潔な説明を頭の中でリハーサルし、心を鎮めて、ドアをノッ ク。コンコン・・・・返事なし。聞こえなかったかな、もう少し強くノックしてみよう。コンコン・・・・ やっぱり返事なし。あ、ひょっとしたら電話中で、声出せないのかもしれないな。ちょっと待ってからの方がいいかなーと思いつつ、ふと上を見上げると、ドア の上部に貼り紙が。・・・・オフィス閉まってるじゃん。

そんな訳で、この「名簿に名前無し事件」はチキンな心臓に大きな打撃を初っ端から与えてくれました。まあ、次の日オフィスに行ったら、いとも簡単にグルー プに割り当ててくれたんで、特に被害はなかったんですけどね。まあそんなこんなで、オリエンテーション編終了です。次回からは大学生活(授業編)について 書くつもりです。

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