大阪の母校周辺の現況につきましては大山会長、秋田校長先生がお話下さったとおりであります。 我々と共に歩んできたあの古い校舎は(62期の私たちは昭和6年生まれですから同じ年齢に相当)まさに取り壊され様としています。私はちょうどその古い校舎の幕引きをしているところでございます。
ところで私は、大阪の本部からは大いに東京の同窓生の皆様方にお願いをして来いという命令を受けて来ております。現在、新校舎がまさに建設中(いわば生育中)であります。21世紀に向かってたくましく生育しておる。あれだけのりっぱな高等学校の建造物(本日出席するはずの85期の竹山聖君が設計された校舎)が大阪府で認められ、建設の真最中です。
一方、この建設と平行して六稜同窓会の方では新校舎の環境整備工事が終わる平成15年の初頭までに時を同じくして新六稜同窓会館を完工させるべく準備を進めています。 常任理事会、委員会等でここ何年かの間一生懸命やって参りました。いよいよ最後の5カ年計画に入りもう1年経ちました。残り4年しかありません。新六稜同窓会館につきましは昨年秋の六稜同窓会の総会で設計モデルを会場の真ん中に設置しまして、皆様方に見て頂きました。総会パンフレットにも詳しく説明されております。 ようするに方形と円形を合せた設計になっております。方形は大地に埋蔵されたギャラリー、密かに息づく北野らしい律義さを含んだ過去が収容される予定です。
円形は天空、可能性に満ちた未来を表わす。21世紀への願望と夢をこめた天才建築士竹山君の傑作です。このモニュメントの中に21世紀のどういう新しい六稜魂が宿ってゆくのか。 いま、誠に楽しみでございます。
総工費は現在のところ約3億5千万円を考えています。 この3億5千万円の募金活動に付きましては、10月の総会でご承認を頂きましたならば、来年度から2年、3年後に募金活動を開始したいと思っております。募金活動と申しますとこの不景気の際に、まことに今の段階で申し上げるのははなはだ心苦しいのでありますが、2年、3年の期間がありますし、それから公私共に皆さん方の募金のご負担を軽減するために免税措置を講ずることにしております。 1年に1度といわず、同窓生の皆さんのお力添えの機会を得てこの事業を是非とも完遂したい。 と委員会の後で十三駅の近辺で話しております。皆が意気込んで今のこの時代にわれら六稜生はどんな夢を持って邁進できるか。
今後、是非熱烈なるご支援を賜ります事をお願いして私のご挨拶とさせて頂きます。