第2回選抜高校野球、優勝
昭和24(1949)年4月6日
第1回選抜高校野球で準決勝まで進出した北野は、連続出場した第2回選抜高校野球大会で、見事全国制覇を成し遂げた。
決勝戦の相手は、同じ地元の芦屋高校。
9回に同点とされ、なおも走者を3塁に残した絶体絶命のピンチに、北野は投手を多胡から山本へと交代。
この山本が、見事にスクイズを防ぎ、2対2のまま延長戦に突入。
10回表に北野は2点を上げるも、その裏再び同点に追いつかれる。
なおも一死満塁のピンチ。
次打者の当たりは、痛烈なレフトライナー。
当然本塁送球と誰もが思ったとき、レフトの長谷川は一瞬二塁ベースがカラであることを見て取り、矢のような送球を二塁へ送る。
三塁走者のホームインよりも二塁への送球が一瞬早く、併殺となり無得点。
この長谷川の頭脳的なファインプレーによりサヨナラ負けを防いだ。
そして、 12回の表に2点を上げた北野が、粘る芦屋高を振り切って優勝の栄冠を手にしたのである。
満員の観客が総立ちとなり、拍手なりやまぬ歴史に残る名勝負であった。
大手前との交流のあと、大手前から北野へ移った職員・生徒との関係は今ひとつしっくり行っていなかったが、この優勝に全校がわき返ったことにより、真に全校が一体となったことも忘れてはならない。