六稜NEWS-990301

    「いのちの携帯電話」
    遂に鳴る!

    reporter:石田雅明(73期)


      『われら六稜人』【第10回】(1998年5月号)で取り上げられました白倉良太君(大阪大学医学部)の携帯電話が遂に鳴りました。マスコミ対応でクタクタになりながらも、彼から以下のメールが届きましたのでお知らせします。

      白倉@73期です。
      
      >いよいよXデーですね。無事に事が進行することを
      >心よりお祈りいたします。
      
      大変ご心配かけましたが、31年ぶりの心臓移植が無事おわりました。
      30分ほど前に患者さんはICUに収容されました。
      
      
      
      >こんなメールを読んでいる時間は無いと思いますが、
      >六稜の多くの人が成功を祈っています。
      
      ありがとうございます。
      最初のケータイが鳴って今で43時間が過ぎました。
      43時間ぶりに部屋に戻ってきたところです。
      300人を超えるメディアを相手のバトルが一段落
      したところです。眠いです。
      まだ、実感がなく感慨、安堵、歓喜、感激…何も感じません。
      
      この間、院長室につめたまま院内のネゴシエーション、
      厚生省との対応、情報公開とプライバシー保持の狭間での
      メディア対策に追われて、結局…外科医をするチャンスは
      ありませんでした。
      
      
      
      >時間が取れるようになったら、続編としてのインタビューを
      >したいのですが…勿論、その前にメールで心境でも伝えて
      >貰えたら物凄く嬉しいのですが…
      >無理でしょうね。
      
      1)臓器を提供していただいた方のご冥福を
        心からお祈り申し上げます。
      
      2)提供者本人とそのご家族の尊い意志、
        人類愛に深く感謝しております。
      
      3)ご遺族の勇気ある決断に最大の敬意を表します。
      
      4)提供施設の院長はじめ関係者のご苦労に対し
        謝辞を申し述べます。とくにその冷静沈着で
        確信に満ちた行動に敬意を表します。
      
      5)ネットワークのコーディネーターのみなさんに
        ご苦労さまでした。
      
      ネットワークを含め移植医療体制が確実に機能している
      ことを実感しています。
      
      
      
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               白倉 良太
      
          大阪大学医学部バイオ臓器移植学E-9
      
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    Last Update : Mar.1,1999