沖縄ヤンバルの森で暮らす上山君を訪ねる旅 reporter:勝村義和(71期)
いやあびっくりしました。上山君の住むところ…、ジャングルを伐り開いた山奥の農場(?)と自分で建てた家。藍畑、ウコン畑、シークワーサ・タンカンの果樹園、10頭のやぎ、藍の仕事場の庭に栴檀の樹。使いこんだ住いを取り囲む亜熱帯の緑、黄緑、深緑。それにトロピカルいっぱいの陽射し。皆、目を丸くし、脳はクラクラし、驚き感心し、拍手しました。“ウン、ここには上山夫妻のつくりあげた本物の仕事と暮らしがある。” 弘子さん手料理の沖縄料理の旨かったこと。クーブイリチー、中味汁、ラフチー、シークアーサ、ヌヌイ、アカマタ、ナベラウンブサ…ちょっとでは覚えられない料理名。昆布と野菜と島豆腐、豚君とのコンビネーションよろしき味。上山君の腕に抱かれた10升入りの泡盛が訪問者を悩殺する。 かく、初日は、首里城に始まり、何が何かわからないうちに何万の星空を見上げて、下界の名護の宿へ。
またびっくり、沖縄の海の青いこと。蒼、ブルー、エメラルド、紺碧、紺青、藍青…・この海には青という色彩が全部あるのですね。東村(ひがしそん)の断崖の上で琉球の海の青に見とれました。 ヤンバルの原生林を抜けて北端の辺戸岬から与論島方面を眺める。沖縄の人はここから日本を見たそうです。その想いに同化しようと北東の海原に目をこらしました。 3日目も晴。人気の「美ら海水族館」では巨大なジンベイザメが、頭上を泳いで行きました。ここには絶滅の危ぶまれる琉球鮎も生きています。名所の万座毛の断崖を覗き、琉球村を見学。多賀谷夫妻はエイサー踊りに加わって踊りました。 夕方、台風15号の近づく那覇へ。出発した伊丹空港では台風14号とニアミスした筈。なんで台風の多い9月に沖縄へ行くんやと言った連中の顔を思い出す。翌朝、風は少し強くなったが、ひめゆりの塔に献花して、空港へ。そして無事に伊丹に着。 初めての沖縄旅行でしたが、琉球の亜熱帯の自然と人々のおおらかさへの共感、それに上山夫妻が与えてくれた琉球への優しい想いが、わたしたちの最高のお土産になりました。 |