六稜山岳部
野々目延浩(3年)
今年のインターハイは富山県で開催された。登山競技は北アルプス大日・立山連峰で行なわれた。今大会で印象に残っていることは何といっても「芸」であろう。
「芸」というのは選手どうしの交流を深めるスタンツのことであり、あいにくの雨で2日目にする予定が3日目にずれた。毎年各校1校ずつで「芸」をすることになっており、6班では北野高校の「芸」が一番うけた。広島学院高校の「芸」もけっこううけていて、この2校で6班をわかせていたと思う。
「3位、大阪府立北野高等学校」と言われた時、我々はただ茫然としていただけだった。同じ大阪府で出場している箕面高校の女の子達が叫んだので、それからやっと実感がわいてきて我々は思わず歓声を上げてしまった。我々はこのインターハイに出場するために、すなわち府大会で優勝するために昨年12月から大会対策を取ってきた。インターハイの具体的内容等については2年上のインターハイを経験された先輩方にいろいろと教わり、その影響もあって入賞することができたのだと思う。
次に具体的な大会内容について書いていきたいと思う。
参加条件は、一般的に各都道府県で優勝したチーム、男子1チーム(A隊)、女子1チーム(B隊)、そして隔年毎に2位のチームで男子のみ(C隊)である。我々は府大会で優勝したのでA隊として出場した。A隊のコースは、天狗平→雷鳥沢→一ノ越→立山(雄山:3003m)→五色ケ原→黒部湖→室堂だった。審査は、体力、歩行、装備、設営・撤収、炊事、気象、自然観察、計画記録、救急、マナー等の審査項目に分かれており、その項目すべてを総合して100点で、上位から並べるといった方式である。
では、具体的な審査項目について説明しておこうと思う。
登山競技の場合、競技を意識し過ぎないことが上位入賞の鍵だと思う。しかし練習の段階で何もしないということではない。3年前のインターハイ静岡大会の時、ある先生は「競技登山は始まる前にその80%は終わっている」と言っておられたそうだ。つまり、順位の80%は、平地でどれだけ計画し、練習し、絶ゆまぬ努力を続けてきたかで決まるのである。我々は順位の事など考えず、平地でできるだけの事はやって、山の中ではできるだけ自然と親しもうと思ってきた。この様な本来登山に求められていることを自然な形で出しきったおかげか我々の首に銅メダルがかかることとなったのである。
最後に、今回インターハイに付き添って下さった先生方、適切な助言をいただいたOBの方々、援助金でお世話になった同窓会の皆様、本当にどうもありがとうございました。これからの六稜山岳部の発展を祈り終わりにしたいと思います。