【プロフィール】
120周年の立役者、谷卓司君(98期)に聞く
“マルチメディアで頑張る”
「映像」で一番苦労したことは……。
「例えば卒業式などで、プロの取材スタッフが撮りたい画像は、実際の式では撮れない。撮る側と学校側のどちらの言い分もわかるだけに困りました」
反省点と、これは自慢できるという点を。
「上映システムの最終チェックの余裕がなく、本番の時に4人がかりで手作業しました。緊張しましたね。昭和11年と現代の運動会を対比させたシーンはいいでしょう。昔のフィルムが残っていたのは幸運でした。どちらにも背景に同じ校舎があるというのが意味深いですよね」
卒業を棒にふっての活躍だったのですが、得たものはありましたか。
「一番大きいのは多くの人と知りあえたことです。上下と横のつながり、北野の人脈に文字どおり支えられて仕事ができた。自分にとって、これからの生き方にもつながる大きな成果といえます。これから、マルチメディアの世界でがんばりたいと思っていますが、そんなことを考えるようになったのも、この仕事や、これを通して知り合った人々からの影響です」
今年はこれから……。
「記念音楽会のビデオはあと少しで仕上がります。今年はなんとか修士論文を書き上げて卒業しないと……。がんばります」
谷君は昭和61年卒。京都工芸繊維大学工芸学部を経て同大学院で造形工学を専攻。