六稜会報Online No.27(1994.5.20)
【式典フィナーレ】
応援団“主役”に緊張、吹奏楽同好会と競演
応援部は常にわき役に徹した長い歴史がある。実行委から式典フィナーレのステージに、という話は驚き以上のものだった、という。
いよいよ“主役”に、応援部OBは緊張の連続、それでもテーマを「ばんから、スマート」に決め、晴れ舞台に臨む決意を固めた。折りしも「北野吹奏楽同好会」の結成を耳にし、合同出演の話も決まった。
現役部員不在の応援部は、運動部有志5人の協力を得て、練習を始めた。OB11人を含めた総計16人の六稜応援団の練習はわずか5回。吹奏楽との合同練習は3回、冷や汗の準備も、晴れ舞台への興奮を押さえ切れなかったようだ。
司会の大谷健二氏(70期)は、軽妙な語り口で、進行を始めた。トップは羽織、はかまの三島弘氏(76期)。第2応援歌「澱江の水 涸るるとも」を指揮、合わすメンバーの六稜旗が飛ぶハプニングも。北野高校教諭でOBの鎌田俊一氏(81期)が登場すると、現役席から大きな拍手が起きた。その拍手に乗せられてか、三・三・七拍子のリズムも軽やかだ。
続いて、昭和31年につくられた団旗から、120年を記念して新調した団旗への引継式。スポットライトを浴びた新旧の旗に満場の拍手が……。
最後は菅正徳氏(69期)のリードで校歌「六稜の星のしるしを」を大合唱。歌声がフェスティバルホールにこだまする感動のシーンとなった。
「フレーフレー北野」のエールで舞台は暗転、フィナーレの幕が静かに下りた。
感動さめやらぬという大谷氏は「吹奏楽同好会の皆さんが応援部を主役に引き立ててくれた。それにしても短期間で、これほどの大舞台で見事な演奏を披露された同好会とここまでの指導をされた佐々木信明先生には改めて感謝するとともに、これからもよろしくお願いしたい」と話していた。
原典●『六稜會報』No.27 p.7