平成5年11月2日から4日まで母校図書館で展示された「北野120年展―史料と作品」にも多くの卒業生や現役の皆さんが、熱心に閲覧し、先輩の優れた業績や北野の歴史に、認識を新たにしていた。
同展を担当した柏尾洋介北野高校特別講師は「とくに今回は『文化史としての校史』にそくした史料展示を心掛けた。また会場を時計回りに左から回ると、ほぼ年代順に本校史をたどることができるように配慮した」と。
その配慮通り、見学者からの評判も良く、あるOBは「見やすかったし在校中知らなかった事がほとんどで、改めて北野の素晴らしさを知りました」との感想を寄せている。
展示品の一部を紹介すると…
- 元京大総長で考古学の権威、濱田耕作が明治31年に北野を退校させられた時の怒りを父親に報告した『放校処分前後之事実報告』のコピー。
- 野間宏(45期)の同人雑誌『三人』のころのコピー
- 明治22年から大正6年度までの行事や生徒職員の状況を大阪府に報告した草稿の年次ごとのつづり。
- 大正4年10月、当時の梶山延太郎校長名で東京音楽学校に依頼し岡野貞一助教授が作曲した『北野中学校校歌(原稿コピー)』と関係史料。
- 昭和24年春の選抜(21回)大会で優勝した「全国高校選抜野球大会優勝旗」など。
- 明治29年3月に発刊された校友会の機関誌『六稜』第1号。昭和16年4月に戦時体制で報国団に改組されるまで続いた記念の第1号。
- 大正13年6月に発刊された『六稜同窓会報』第1号。
―など。
企画担当の小出猛(66期/北野高校教諭)は「学校が持っている史料の中から、社会に大きく貢献された先輩の業績の一端と、120年の歴史の中で残された中等教育の貴重な史料を多くの人に見て頂き、北野に対する一層の理解を深めて頂けたものと思っています」と話していた。
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