北野高校創立120年を祝う記念式典は平成5年10月30日、大阪・北区のフェスティバルホールで在校生・OBら、3,220人が参加して盛大に行われた。
午前11時15分からの学校式典の後、メーン行事のオール北野によるベートーヴェン「交響曲第九」の演奏。ソリスト=田中千恵子、竹本節子、小林正夫と旧職員の木川田誠の4氏、オーケストラ=六稜交響楽団90人、コーラス=六稜混声合唱団380人で、在校生・OBら2,000人を超す観客を魅了した。
そんな興奮が続くなか、98期の谷卓司氏の企画、制作による「映像で綴る■わが北野120年の風景」が上映された。
引き続き行われた合同式典では、足立堯校長が「創立120年の記念すべき年を、生徒、卒業生、保護者ら多くの人と迎えられることは大きな喜びで、光栄だ。多くの先輩が北野の発展を真剣に訴え、今日まで営々と築かれた北野の気風を維持し、発展させることが後に続くものの責務である。六稜の星の永遠の輝きを念じつつ」と式辞を述べた。
河崎晃夫同窓会副会長は「学校、同窓会が一体となって記念事業に取り組んだ。今回の記念事業は皆様方の献身的な努力と深いご理解に支えられたもので、関係各位のご努力に感謝したい。母校の卒業生は3万有余人でそのうち2万人ほどの消息は判明している。同窓会は大正13年に発足した。これまでヨコの連絡は色々とやられていたが、タテの関係がどちらかと言えば疎遠だった。これを機に充実発展させたい」とあいさつした。
司会役を西村一男(60期)、中村智子(99期)両氏から大谷健二氏(70期)にバトンタッチして、いよいよフィナーレ。そろいのTシャツのOB、現役応援団員と結成されたばかりのブラスバンドが舞台に登場。新旧の応援旗のもと、伝統的な応援スタイルを披露、応援歌と校歌を斉唱して北野フェスティバルは感動の幕を閉じた。
その後、会場を北区・ロイヤルホテルに移した記念祝賀会。69期の菅正徳氏の司会で始まった。参加者はおよそ1000人。期ごと、クラブごとそれぞれのテーブルで乾杯の唱和がつづき、先生はあっち、こっちとひっぱりだこだった。全員が肩を組んで「六稜の星」を歌い、記念すべき、“熱い北野の一日”は終わった。
これらの行事に先立ち、六稜会展が9月30日から10月4日まで大阪・梅田のナビオ美術館で開かれた。佐伯祐三、吉原治良ら卒業生の学校所蔵品と、美術、工芸、写真、漫画、建築、書、デザインなどの分野で活躍する卒業生、旧職員ら有志の作品計120点が展示され、期間中、4000人が訪れた。 また、11月2日から4日まで、母校図書館で「北野120年展―史料と作品」が行われ、多くの現役、卒業生も鑑賞した。