男優不足が悩み 創設期と逆の演劇部
24年のコンクールでは「窓」(徳永行平脚本)が優秀賞を授賞、大阪の新劇界でも評判になった。当時は、前進座が共産党になり、商業演劇からしめ出され、ドサ廻りをしていたが、昭和24年、河原崎国太郎グループの前進座を招き演劇部主催により講堂で「ヴェニスの商人」を上演した。よく学校の反対がなかったものだと徳永氏は述懐する。
しかし、この演劇華やかな時代もしばらくすると沈静化し、一時は休部状態になるが、昭和30年、梅沢喜八郎氏(69期)らが再興、その年の文化祭に「三年寝太郎」を上演した。又、大阪府下高校演劇大会に真船豊の「寒鴨」を演じて入賞する。その時の役者の一人が現在演劇界で活躍している中田浩二氏(69期)である。
その後も休部、再開を繰り返したが演劇の火は消えず、本年の文化祭では女子ばかりで「奇跡の人」を上演、創設期とは反対の男優不足に悩んでいるのが現状である。