どこまでも続く ひまわり畑は 平和そのもの。 ここが民族の 紛争地帯とは 思えない… |
約1時間走ったところでコソボ州第一の都市、プリスチナに到着。ここにはNATO、WHO、UNHCR(国連高等弁務官事務所)などの本部が置かれ、臨時政府の中心地となっています。また、各国から来ている多くのNGOの本部も置かれています。コソボ唯一の大学、大学病院などもある街ですが、現在はまだその機能は回復していないようです。後に見るペア市と比べると建物の破壊状態は比較的軽微でした。ただ、街に立ち並ぶマンションや住宅にまるできのこのように衛星放送の丸いアンテナが突き出ているのに驚きました。セルビア人支配が始まってから、自国の報道が信用できず、衛星放送で主にドイツの放送を聞くために衛星受信設備を整えたということでした。
ちなみに、NATO軍は、アメリカ、ドイツ、イタリア、フランス、ロシア、イギリス、カナダなどからなり、KFORとして駐留しています。アメリカ軍はちょっと引いたかたちで、ヨーロッパの国が中心に活動しているとのこと。また、ロシアとフランスは親セルビアと見られて、アルバニア人の人気はないということも聞きました。後に知ることになるのですが、ロシア軍の管轄地域では、住民が嫌って毎日デモがあり、発砲騒ぎが起きているようでした。アルバニアの歴史との関係、コソボ解放軍(ウチャカ)との関係など微妙な問題があるようです。
ペア市に到着し、80%以上破壊されている街の中心に近い所に、破壊をまぬがれたNIKIさんの家で旅装を解き、ほっと一息。
このNIKIさんという英語の話せる娘さんの家の二階部分をMeRUが借り上げて、事務所兼宿舎として利用しており、シャワー、トイレもあり、寝室が3部屋、その他に事務所として、食堂として使用する比較的広い部屋があり、結構な下宿屋といったところでした。
夜にはNIKIさんの母親の手になるアルバニアの家庭料理が提供されます。予想以上に快適な下宿でした。ここで、10日間という短い間でしたが、4人の女性と50代のおっさん二人の共同生活となりました。