6月度トークリレー(78期中西輝政さん)記念写真と感想文

平成24年6月9日(土)に六稜会館3階ホールにて開催されました。 ◇ 感想文 ◇ 中西輝政氏『日本の再生に求められるもの』を拝聴して (66期松岡茂雄)  78期中西輝政京大名誉教授は、マスコミにしばしば 登場される論客で、六稜人なら知らない人のないセレブです。 私にとっては期待以上の内容でした。ユーモアたっぷりの ソフトな語り口も満員の聴衆を沸かせました。  高校時代の想い出から、イギリスとアメリカへの留学、 京大・法学部の助手から教授になるまで、人間観察を続けた 自伝の中から、日本人論について結論めいたものを聞かせて もらった気がします。(満州事変のいきさつなど、所説 すべてに共感というわけではありませんが)  日本人は「理詰めで考えない」という批判(関西人は別と いっておられましたが)。「思い込み」の強さがもたらす 悲惨な結果(敵はハワイにありと決め込み無残に敗戦した ミッドウエイ海戦)。それに私が質問で追加した「責任逃れ」 (福島原発事故)等々、分かりやすい解説で、時間さえ許せば、 もっともっとお話を聞きたかった気がします。  足柄山の金太郎「気はやさしくて、力持ち」から、戦後は 「力持ち」が脱落してしまった。「優しさ」は「いい加減」につ ながる。しかし「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される」 の話も面白かった。そう言えば漱石も英国留学していましたね。  「熱しやすく冷めやすい」ことも日本人の特性でしょう。 10年経てば、いま喧々諤々の議論もどこへやら。「老人力」 に通じる「日本力」発見は、教授も自嘲気味。住みづらくなった 日本を脱出したいとおっしゃる中西教授。そうおっしゃらずに、 舌鋒鋭く自説を今後も吐き続けて頂きたいと思います。                                 以 上 <六稜同窓会 会館催事委員会・事務局>
Last Update : 2012年6月13日