「針目に込めた女たちの哀しみ」森南海子さん@64期
貴女のお話、とてもよかったです。
「今日も千人針したよ。三人位したかなぁ。」
まだ学童疎開前の大阪の国民学校に通っていた頃です。
同じ時代を生きたという事はある種安心感と諸々の哀しみを共通出来ると思いますが、今日のお話はストンと私の胸に落ちました。
私は千人針をしっ放しでしたが、貴女は長い歳月をかけて「千人針」にこだわり困難な実地調査を経てその思想史ともいうべきものを完成なさった。
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御著『千人針』を読み、むかし貴女の母上から伺ったお話を思い出しました。
「南海子はね、編入試験(北野への)の時、カリヤン(鈴木)先生から国語に120点をつけて頂いたのですよ。」
あの頃から物書きの才能が芽生えていたのですね。
「この一冊は私自身への『過ち』への告発といたしたい」と書いていらっしゃいますが、玉砕を称える詩を書いていた私も罪人のように思う時があります。
南海子さん、ありがとう。
Last Update: Aug.16,2009