アフリカの大地を緑に〜ジャカランタの花咲くジンバブエから【第22話】
援助の内緒話
村のおじさんおばさん (ジンバブエ南部にて)
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日本の政府が行う援助と一口にいっても、いろいろ種類があります。
ただでポンプ船をあげたり、堰を作ってあげたりする無償資金援助。ダムやポンプ場の建設費用を融資する円借款。それから私が携わってきた技術協力。
技術協力も、私のような専門家(JICA Expertと呼ばれます)や青年海外協力隊の派遣、研修資機材の供与、現地の方の日本での研修、相手国での開発計画作りとか。
それから、ユニセフとかの国連の機関を通した援助や、世界銀行等の融資、NGOが行っている援助とか。
千差万別で、その仕組みもなかなか難しいというか、ブラックボックスみたいなところもあります。
ところで援助って、おいしいと思います?
そりゃ、ありますよ。この辺が援助のちょっと怪しい部分となっています。
アンナプルナ山系 (ネパール中部)
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ネパールにいた頃、首都カトマンズの中心に、国連の機関が「児童の強制労働を止めましょう」という看板を出したことがあります。
ところが、これが全て英語で書いてあったのですが、ネパールの庶民は英語が読めません。この機関は何を考えているんでしょうね。この看板は、たぶん全世界に同じものが出てるんでしょう。
看板を出すことは、いいと思いますが、なにも世界共通のデザインにする必要があるとは思いません。が、きっと、どこかの大手広告代理店に、いっぱいお金を払ってデザインしたから、使わなならんということなんでしょう。日本だと、税金の無駄使いと言われますよ。
同じく、ネパールでの話。
某国際融資機関が、ある融資案件の現地事情を聞かせてくれということで、その支店に出かけて見てびっくり。
カトマンズの最高級ホテルの一角を占領したその支店は、靴が3cmぐらい沈むジュウタン。ここは、ロンドンかニュウヨークかという感じの雰囲気。ちょっと、豪華過ぎるんじゃない?
話は、まあ、下手な英語でひととおりすんで、こちらが「いつでも、現地を案内しますよ」と申し出ると、あちらさんは、「現地には行きません。事業の責任はネパール政府にあるから、こちらは書類さえあればそれでよい。」という木になんとかをくくったような答え。
現地も見ずに、お金、貸すんだ。こりゃ、あかんで。現地見ないというのは、原野商法やないか。事業が失敗しても、貸し手の責任は全然感じていない。
これでは、不良債権の山になるのは当たり前。けど、その融資の原資って、日本の税金なんですけど。
八百屋のおばちゃん (中国新彊)
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ジンバブエで。
ある日、滅多に行かない高級ホテルで、同僚に昼食をおごってあげていると、ドカドカと顔見知りの国際機関の連中がやってきて、ちょっと離れたところで食事を始めました。と思ったら、ワインやビールを注文し出して、ほとんど宴会状態。
一緒に昼食を取っていた同僚いわく、「連中、午後は仕事しないんだ。」「エッ!? 今日は平日だよ。」「いや、そのとおり。仕事もないし。」だとか。
これが、いわゆる援助をエサにする"貧困のおかげでメシを食う連中"ということなんでしょうか。
ウソやと思いますか? けど、私は見ちゃいましたよ。
そして、この国際機関は、予算が足らないと、あちこちで訴えているんですけど。
Last Update: Jun.20,2008