タイからサワディクラップ〜JICAシニア海外ボランティアだより【第3話】 初めに戻る つぎ

生き甲斐



▲大雨雲
北野高校の在校生及びOB/OGの皆様へ
夏が終わらない暑い国、タイから第3話です。

タイも5月下旬に入り、よく雨が降ります。
夕方、黒い雲が出て来たなと、思っていると、10分後には降り出しますので、外出時には、すぐに屋根の有る場所に移動するか、降った時には、雨宿り先を探さねばなりません。


まず4、5月の出来事ですが、4月11日〜15日のソンクランでのプーケットから戻り、4月30日〜5月3日までの4日間、同僚カップルとタイ南部のKhao Sok とPhangan島に、タイをもっと知ろうと、出かけて撮影した素晴らしい写真を、お見せします。

■旅行日程■
4月30日(木)
1:00 AM Rathaburi発→400km Chumphonで朝食→180km Chaiyaで昼食→110km Khao SokのThe Cliff and River Jungle Resort泊

5月1日(金)
Khao Sok発→200km Don Sakフェリーで→Phangan島Sabaibeach Resort泊

5月2日(土)
私はTao島にボートで行きダイビング、同僚カップルと妻はTao島観光Sabaibeach Resort泊

5月3日(日)
フェリーでDon Sakへ→640km Surat Thani経由Rachaburi

4日間全行程1500kmの75%を27歳の同僚が運転、特に真夜1時に出発して朝6時の朝食まで同僚が運転してくれた。感謝しています。若い人でないとできない日程でした。

この旅行で印象的だったのは、次の3つです。
1. Khao SokのThe Cliff and River Jungle Resortのロッジ

▲昼、ロッジよりロビー棟を望む
2名1室朝食付きで1800バーツ(5千円)で、素晴らしい自然を取り込んだリゾートでした。

特に、Cliff(崖)がロッジの後ろに在り、小川が横に流れ、夕方太陽が沈んだ後は、ロッジが幻想的なおとぎの国の様な雰囲気に包まれます。




▲夕方、ロッジよりロビー棟を
 望む


▲夕方のロッジ


▲幻想的な雰囲気の夕方のロッジ
 全体

また、朝靄は、Cliff全体にかかり、これもまた不思議な世界でした。

▲朝靄のCliff

▲朝のロッジ

▲朝、庭での二人

2. Phangan島のコテージタイプのSabaibeach Resort
着いた日の夕方は、穏やかな海辺はとても綺麗な夕日を見ました。
夜は海から10mの海辺にあるので、波の音が始終聞こえて、のんびりできました。
次の日の大雨は、いきなり現実に引き戻されました。

▲Phangan島夕方の海辺

▲Phangan島大雨の海辺

▲Phangan島大雨のロッジ



▲Tao島の海辺
3. Tao島でのダイビング
ジンベイザメを幸運にも見られ、写真にもある様にTao島は、のんびりしたリゾートです。
プーケット島の旅行では、Phi Phi島でも、ジンベイザメを見ましたが、今年二回目の幸運です。





次に、第2話の続きで、ボランディア活動の「人の為に成す」について、少し書きます。

私の話を読んである人から、「人のために、ということは実際にはなかなか大変なことですね」と、言う便りを頂きました。
大変だ、難しいそうだ、と言われるのは、人間は利己的な生物であると考えられるので、言われたと、思います。
確かに、生物で、利己的でない生物がいるでしょうか。
みんな必死で、自己防衛をして、生きながらえて、種族を残すために努力し、闘っています。
このようなことを考えたら、「人の為に成す」と言うのは、確かに大変のようです。

でも、私はこう考えています。
たぶんに人間が、利己的なのは、「安全に生きていきたい」と、言う生物としての自己防衛が、自然と人間に働くからなのではないでしょうか。
JICAボランティアは、生活費は支給され、また安全については、第一に考慮されています。
安全に生きていけるとしたら、次に人間はなにを欲するでしょうか。

私は生き甲斐を求めると思います。
生き甲斐は、何から来ると言えば、夢、希望に向かって進む時に、感じるのではないでしょうか。
夢、希望に向かって進むとき、私は、生き甲斐を感じます。
私は、ボランティアに応募するまで、夢、希望に向かって進み、人生に生き甲斐を感じました。
自分の夢、希望がある程度叶い、残りの人生を考えた時、「何か、し残したこと」が有るような気持ちになりました。
元気なうちに、やりたいことが、有るように思いました。

会社生活の22〜60歳までの38年間に、毎日の自己表現時間は4時間、1週間で28時間、沢山取れた週で50時間程度でした。
卒業から退職まで、5万時間(28Hr×52Week×38Year)、多い人で10万時間(50Hr×52Week×38Year)でしょう。
毎日自己表現時間が16時間とれると、5万時間は、10年間(16Hr×7Days×52Week×10Year)で叶うと言う計算になります。
60〜70歳で22歳からやりたかったことが、出来そうです。
残りの人生を考えると、一つの節目として、ボランティア活動を通して、「人の為に成したい」と、思うようになりました。

私の原体験に、広島での10年間の生活が、有ります。
22〜32歳の時、広島でWorld Friendship Centerに通いました。
当初は、英会話の勉強に行ったのですが、先生はアメリカのクエーカー、ミネナイト、ブラザレンの平和を愛するプロテスタント諸派が、原爆の地、広島で平和活動をしていました。
それを10年間、目の当たりに見て、「平和」、「奉仕」、「ボランティア」等を学びました。
それが、今回シニア・ボランティアに応募した、大きな要因になっています。

いま私は1つの小さな「人の為に成す」行動をすることにより、1つの生き甲斐を感じられるようになりました。
次回、第4話を、お楽しみにしてください。



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Last Update: May. 24,2009