ヨーロッパへそ日記【第6話】 まえ メニューに戻る つぎ

    カーニバル



    ▲かわいいジル


    ▲格子がつけられた窓


    ▲とても重くて高価なダチョウの帽子


    ▲オレンジをくれる優しいジル

    2月になりカーニバルの季節がやってきました!

    ベニスやリオのカーニバルなど、世界にはいろいろなカーニバルがありますが、ここベルギーでもこの時期あちこちでカーニバルが行われています。 中でも一番有名な「バンシュのカーニバル」に行ってきました。2003年にユネスコ無形文化遺産に登録されたカーニバルです。今回はその様子をお伝えします。

    バンシュはワロン地方エノー州の小さな町ですが、カーニバルの3日間(今年は2月18日〜20日)は世界中から人が集まります。
    クライマックスは最終日。華やかな衣装を着た「ジル」と呼ばれる道化師たちが、踊りながら、そしてオレンジを投げながらパレードをします。

    曇り空の多いベルギーですが、この日はお天気に恵まれました。通りに面した家の窓にはすべて格子がはめられています。投げられるオレンジから守るため! そして沿道の人はみんな袋を持って待ち構えています。獲ったオレンジを入れるため!

    15時半、いよいよパレードが始まりました。少年のジルからおじいちゃんのジルまで、いろんなジルのグループが通ります。
    太陽とライオンが描かれた服に木靴、そして大きな白い帽子はダチョウの羽からできています。

    起源は、16世紀にこの地方を治めていたマリー(スペインのカルロス1世の妹)がスペインのインカ帝国征服を祝うために開いた舞踏会だそう。インカ帝国の衣装を着た踊り手が金貨をばらまいたといわれますが、今は金貨の代わりにオレンジです。

    さあ、オレンジ争奪戦が始まりました。
    「こっちに投げてー!」と手を振ったり叫んだり。私は日本人なので目立ったのか、近くまで寄ってきてくれるジルもいて、結局たくさんのオレンジをもらいました。計47個!
    このオレンジ、別名「血のオレンジ」「赤ワイン」と呼ばれるほど真っ赤な実です。
    とてもおいしかったです。

    町中が甘い香りに包まれるカーニバルでした。


    ▲はい、どうぞ!

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    Last Update: Feb.23,2007