皆様いかがお過ごしでしょうか。
ウィーンは雪は降っていませんが、冷え込んでいて長い冬の真っ只中です。こんな寒い季節は家族でお鍋とか恋しくなる季節ですね…
さて、私は先日イギリスのケンブリッジを訪れました。観光ではなく、ケンブリッジ大学の文化行事に招待され、ピアノリサイタルをさせていただく機会に恵まれたというわけです。
ケンブリッジの街には30以上のカレッジがあり、全部あ合わせてケンブリッジ大学というのだそうです。本当に街全体が大学という感じでした。どのカレッジも古く、一目見た瞬間にとても歴史のある建物だという印象を受けました。
それもそのはず、ダーウィンが勉強していたことを思えば本当に古いというか、創立は13世紀でノーベル賞受賞者は81人とのことですから、由緒あるカレッジなのですね。
▲ケンブリッジ大学のカレッジ
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▲ケンブリッジ大学のカレッジ
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街の様子は古い大学と教会がいたるところにあり、また広々した芝の公園や川もたくさんありました。小さなかわいいお店やカフェ、レストランもあって、飽きることなく街を散歩できました。
宿泊は、ものすごく古いカレッジの学生寮の客室を使わせていただきました。まるでハリーポッターの世界です。夕食の様子を見ていると、高い天井の大広間のような部屋でろうそくを灯しながら、黒いおそろいのマントを着てみんなそろって食事をしていました。すべてのカレッジがそういうわけではないようですが、ちょっとびっくりしましたね。
食事は朝、昼は大学の食堂で生徒に混じって一人で食べましたが(でも、これはお世辞にもおいしいとは言えませんでした)、夜は、お世話してくださる大学の方のお宅によばれて楽しい時間を過ごしました。
練習も十分できたし、環境のいいところでリラックスもできたので、今回はそれほど緊張することもなく落ち着いて弾くことができたと思います。
▲学生寮
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会場は新しくできたクッリプスコートという会議場でした。ピアノはレンタルなのに、コンサート用ではない年代物のスタインウェイで、しかも会場のせいもあって音が響かなくて少し苦労しました。
そんな心配もよそに、本番10分前にいきなり主催者から、英語でスピーチと曲目の一言解説をするよう言われて……大慌てで作ったカンニングペーパーを読みながら、笑顔でごまかし、その場を乗り切ることができました。私としては恥ずかしいような気持ちですが、みなさんが喜んでくれたので救われました。
コンサートには本当に多くの関係者の方がいらしてくれて、熱心に聴いてくださって、嬉しかったです。また幸運なことに、5月末にまたケンブリッジで弾けることになったので、今からすごくたのしみです。
▲会場
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▲コンサートの様子
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Last Update: Jan.12,2010
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