東京六稜会

第51回総会のご報告


reporter:松本 幹(当番期89期)

 東京六稜会第51回総会が6月7日(土)に昨年と同じ神田の学士会館で行われました。幸い天候にも恵まれ、210名に及ぶ多数の出席者となりました。


東京六稜会
志甫溥会長

六稜同窓会名誉会長
石本正明校長

北野高校
竹内祥浩教頭

六稜同窓会
富田昌宏常任理事

東京六稜会
黒岩瑛一事務局長

【第一部 総会】
 総会は定刻通り13時から講堂で執り行われ、89期西山則子さんの司会進行で始まりました。まずは、東京六稜会・志甫溥会長から今年4月に母校の入学式に招かれた時の話と、東京も大阪に倣って若い人の参加増員をはかり活性化したいとのご挨拶がありました。
 来賓としてご出席いただいた石本正明校長、富田昌宏六稜同窓会常任理事からもご挨拶いただきました。石本校長からは、母校出身の橋下知事が進める公立高校復権構想には積極的に応えていきたいとお話しがあり、併せて今年着任された竹内教頭のご紹介があり、教頭ご本人からもご挨拶いただきました。また、富田常任理事からは、山本会長のメッセージが代読され、本年10月の135年記念総会への東京からの参加要請等が伝えられました。
 最後に黒岩瑛一事務局長から会計報告と役員改選報告があり、志甫会長の再任が承認されて無事総会は閉会いたしました。


【第二部 講演】
 総会に続いては89期山田五郎氏(本名武田正彦文芸部・美術部)の講演です。TVの情報番組でコメンテーターを務める彼が選んだ演題は「経度の発見〜時計が変えた世界史」です。大航海時代、国王名で莫大な懸賞金を付けて募集しても、永年実用に供する精度を上げられなかった経度測定技術のお話です。
 雑誌編集で培ったテーマの掘下げとTVで鍛えた話術を駆使しての講演に、皆さん熱心に聞き入っておられました。
 時を刻む仕掛けに脱進機(エスケープメント)を使った機械式時計は、13世紀中頃の欧州で、おそらくは修道院の夜間の祈祷時間を告げるために発明されました。時代は下り大航海時代、洋上で経度を正確に測定するカギは、月と特定の星との角度差分析、または精度の高い時計による時差測定と考えられていました。16世紀には、ガリレオも木星の衛星発見につながる天体観測や「振り子の等時性」の発見を通してこの難題に挑んだとか。
18世紀の英国で、ニュートンらを顧問とする経度委員会が発足。英国-西インド諸島間の航海で経度誤差が1/2度以内なら2万ポンド(現在の貨幣価値で12億円とも)の賞金を与える経度法を制定したところ、独学で時計を作っていた大工のJohn Harrisonが名乗りをあげました。生涯をかけて改良を重ね、天体観測派の学者達からの異議申立てや賞金差止めにも屈せずに精度を実証して、晩年遂に賞金を全額手にした経緯が紹介され、興味尽きない話が終わりました。

【第三部 懇親会】
 懇親会は、15時より開催されました。六稜同窓会寄贈の清酒「六稜」の鏡開きが、北野高校出口先生、徳岡六稜同窓会常任理事、東京六稜同窓会の志甫会長、松本さん、89期代表の多賀淳子さんによりとり行われました。
 続いて出席者中の最高齢者で応援団に所属されていた49期中村典美氏より、会場全体に響き渡る大きな乾杯のご発声をいただきました。その後は、しばし期毎のテーブルで歓談となりました。
 
 次は新会員120期の方の紹介です。青山学院大の益岡さん、早稲田大学の下山さん2名の方より自己紹介をしていただきました。
 いよいよお待ちかねの抽選会です。89期が自信をもって厳選した、BODY SHOP社のボディケア商品(岩田松雄氏提供)、山田五郎新刊本(同氏提供)、ジャム詰め合わせ(無添加パン工房 パパシュ経営小山邦子氏提供)各数点ずつを景品として、運試しを楽しんでもらいました。決してシナリオがあった訳ではありませんが、大阪よりお招きした石本校長、久保田六稜同窓会事務局次長にも景品を御持ち帰りいただき、前述の新会員下 山さんには新刊本が当たり、その場で山田五郎氏がサインをして手渡されました。
 終盤を迎え、次期幹事90期の方々に集合していただき、引継ぎの儀式として河野代表に89期山本氏からタスキが掛けられ、一言来年に向けた決意表明をいただきました。
 いよいよ最後となり、乾杯のご発声をいただいた元応援団中村氏にも入っていただき、全員で校歌斉唱し、山本氏によるエールが切られお披楽喜となりました。
 最後になりましたが、東京同窓会の志甫会長をはじめとする常任幹事や事務局の方のご指導、ご支援、また六稜会会員の皆様方からの多くの有形無形の支援に対して、この場を借りて深く感謝申し上げ、東京六稜会第51回総会の報告とさせていただきます。

Update:Jun.26,2008