YOSHIKAWA Kiyomi |
硫黄島の兵隊〜生還した父が遺していったもの
吉川清美さん@80期 六稜80期。神戸大学教育学部卒。東京学芸大学大学院修士課程卒。現在、都立看護専門学校非常勤講師、教科は「生活科学」。 私が高校1年の時、父は病に倒れ、その頃から戦争体験を書き始めた。そのかたわらで、聞き役はなぜか私だった。10年以上をかけ、ようやく父は一冊の本を世に出した。 「これを出版してからでないと、私は死ぬに死ねない」 と言っていたと、当時出版をお世話くださった人から聞いた。 父の中隊は全滅し、戦史を紐解くにつれ、父が硫黄島から帰って来たことは、いかに運の良いことであったか驚かされた。父の死後、私は硫黄島へ行き、生還者、遺族、元島民を訪ね、昨年『硫黄島の兵隊』(朝日新聞社発売)を自費出版した。絶版になって久しい父の本を甦らせることが、子としての私の役目だと長年思い続けていたので。 | |
◆爆撃と、飢えと、渇き。 全島を地下要塞化するための重労働。 敵は米軍だけではなかった。 守備隊2万1千人中2万人が戦死。 「真水」を腹いっぱい飲むことを夢に見て。 世代を超えて伝えたい、一等兵が見た硫黄島。 ※お問い合わせはこちら → TR@rikuryo.or.jp |
公式チラシ(JPG,508KB) |