六稜NEWS-971005
    岡村隆久展、15日(水)まで。

    reporter:谷 卓司(98期)



      日時:1997年10月3日(金)〜15日(水)
         10:00〜21:00 ※9日(木)は定休
      場所:時遊空館(阪急今津線甲東園駅・徒歩2分)
      77期に絵画の分野で活躍されている氏が岡村さんである。わがWEB運営委員会にも名を連ね、日夜、Mac.と格闘しながら、アトリエにISDN回線まで引いてしまったという気合いの入り方は、やはり尋常ではない。

      その氏が今夏、NYで絵描き三昧の1ケ月を過ごされたという。躍動感あふれる氏の画風に、アメリカの空気はどのような影響を与えたであろうか。成果のほどは、ぜひ現物を鑑て感想を戴きたいと思う(写真は陶器の作品)。

      なお、現在WEB上で実施されているクイズラリー(まだの人は至急トライすべし!)の景品となる六稜オリジナル・テレカの原画は氏の手によるものである。「こんな絵も描けたのか…」とエラク評判の3点は、現在、製作が急ピッチで進められている。今月26日の総会の席で発表(一部は頒布も!)される予定である。乞う、ご期待。

      ちなみに氏にメッセージを戴いた。原文をそのまま掲載しよう。



       皆さんお元気ですか。私、7月の1ト月間、ニュ-ヨークで絵、描き放題の日々を過ごしてまいりました。何かをしていないと、イライラする貧乏症の私。日々、絵の描ける旅先生活。充実した1ト月を、楽しんでまいりました。日本に居るのと変わらんのでは…と、言われそうですが、環境が、景色が空気が、そして自分自身が違います。

       緊張と心の高揚が違います。NYとは摩天楼のあの街とおもっていたのですが、あれはNY市で、その外にNY州があって、私の行ってきたのは NY市から 200kmも離れたサウスハンプトン市からまた少し離れた(歩2時間)、林の中にある大学です。正式には Long Island University というそうです。

      その学校のスタジオ(アメリカでは、アトリエのことをスタジオともいう)で画を描いて、ドミトリー(寮)の一室に、アメリカ人青年(マイケル君)との同居生活で、食事は、カフェテリア(学食)でのバイキングという1ト月でした。夏の暑さも軽井沢のようで、雨もすくなく、快適な気候です。ただ車の無い者には、陸の孤島で、一番近いセブンイレブンまで、私の頑丈な足で、往復2時間、しかも高速道路を歩かなければなりません。これには一度で懲りました。食事はパン チーズ 肉 野菜 果物 日本で食べてるものとは、だいぶ違うが、そんな食事が苦にならない私にとっては、これ又、快適です。誰も彼もが、Tシャツに半ズボンにスニーカー。友人のアドバイスで持参した背広にネクタイも着ることもなく、遠いとはいえ、日帰りのできるNY市に度も行かない1ト月でした。

       英語の駄目な私にも、電話がかってくるは、人々は親しげに話しかけてくるはで、ハア とか ウウ か  話す事に関しては、大変な日々でしたが、たったート月でも、簡単な会話が、出来るようになりそれ 以上は、お互い通じないと沈黙の状態ですが、そこはそれ、私のこのキャラクターとボデーランゲージで、なんとか多くのアメリカ人と大笑いして暮らしてました。

       絵は、ペーパーとキャンバスの仕事。水彩とアクリル絵の具を持って行ったのですが、今回は大きなキャンバスの仕事がうまく いくいく で、私としては、大満足です。150×150 と 150×250 cm の絵を8枚描いたのですが、1/3は、アメリカ在住の河合さんに預かってもらいました。アメリカもインスタレーションおおはやりの昨今…絵、が描けた充実した時間でした。アメリカ制作の絵の数々を、いずれまた、見ていただけることを、願いまして。


    Last Update : Oct.5,1997