六稜NEWS-080412
 
六稜トークリレー【第51回】
「宇宙カメラよもやま話」
〜小林辰夫さん@59期


reporter:山中幸一@71期


 第51回六稜トークリレーに出席した。59期で、カメラメーカーであるミノルタの元常務取締役小林辰夫さんの「宇宙カメラよもやま話」と言うトークであった。彼は漫画家の手塚治虫氏と同期である。技術者らしく控えめで実直な話振りであった。
 
 彼は1961年、世界初のプログラム方式AEカメラ「ハイマチック」を開発され、翌年アメリカNASAのマーキュリー計画(フレンドシップ7)に搭乗したグレン中佐によって機内に持ち込まれ「地球」を撮影した人類初のカメラとなった。

宇宙船の飛行士がなぜこのカメラを選んだのか……その理由が分った。要するに簡単で扱いやすく、すべてが自動であったからだ。……今で言う「バカチョン・カメラ」の走りなのだ。このカメラの開発があったからこそ、日本製のカメラが世界をリードしたのだ。
 
小生は、若かりし頃よりカメラを集めるのが趣味で、ミノルタの「ハイマチック」は喉から手が出るくらいほしいカメラであった。……これを開発した人はカメラのノーベル賞ものだと思う。カメラ好きの私にとって、こんな素晴らしい先輩を持ったことは名誉である。

Last Update: Apr.13,2008