六稜NEWS-071006
 
六稜トークリレー【第46回】
「世相と人権」
〜小畑雄治郎さん@61期


reporter:内藤壽一@61期


自己紹介がわりの北野中学校入学時のエピソードに始まった小畑氏のお話は、さすが元龍谷大学教授、そして現役の弁護士さんだ。淀みなく耳に入ってくる。
人権問題という…お堅い演題よりも「その時、北野の生徒として」という懐古談のほうが印象強く、共感を覚えた者も多かった筈だ。

この戦中派のノスタルジーに対し、戦後派の後輩から鋭い質問が浴びせられた。
「先輩諸氏は、戦争を、心から支持したのか?」
「知能指数の高い天下の北中生が日本の実態を把握していなかったのか?……たとえば石油の自給率であるとか……日米の国力の違いであるとか……」

テレビ・パソコン・インターネット・携帯電話などといった、発達した情報機器が、生まれながら身の回りに存在する世代と、厳重なる情報統制・一元的教育(マインド・コントロール)・欧米からの帝国主義からの脱却を使命感として育った戦中派との間に、自国の歴史を語り合って来なかった、大きな、大きな溝を痛感させられたのであった。


Last Update: Oct.27,2007