六稜NEWS-070901
六稜トークリレー【第45回】
「千年都市大阪のまちづくり」〜松村 博さん@74期

reporter:壽榮松正信@74期


東京・京都などお上の管理する町と違い、大坂は独自の民の力で発展してきた。
今までの町づくりと、今後の町づくりを考えてみよう。

1)大阪の都市発展のポイントとしては
   港 : 国内外交流の拠点
   川 : 淀川水系の制御と河内の開発
   道 : 都市軸の構築


2)大阪の都市発展期
  難波宮建設
  大坂築城
  第一次都市計画事業
  ベイエリア開発


3)近世の基盤整備
  1.豊臣時代:大坂築城〜船場の開発
  2.江戸時代初期:大坂復興〜島之内、下船場の開発
  3.貞享、元禄期:淀川治水、新地の造成
  4.宝永元年:大和川の付替え〜河内の治水、新田開発


4)公儀橋と町橋
  大阪の都市域:5km圏−人口:30〜40万人
  公儀橋:寛永年間に指定?
    大坂〜12橋/約200橋
    江戸〜約150橋/約300橋
    京 〜約100橋
  町橋:橋筋の町々の負担で維持管理
  橋本町、橋掛り町−受益者負担


5)近代〜近代都市への脱皮
   淀川の洪水、河川港、狭隘道路
   文明開化
   開港−居留地、大阪駅、鉄橋化
   都市の膨張と基盤整備:工業化〜300万人
   淀川大改修、築港、市電
   郊外鉄道
   都市計画の始まり
   都市計画事業:道路、公園、下水など


6)現代〜国際都市への変身
   防災(洪水、地震)、国際空港、大阪湾岸線
   戦後復興と高潮対策
    区画整理、防潮施設
   モータリゼーションと公害対策
    道路網の充実、地下鉄、都市型水害対策
   多彩な都市施設
    文化スポーツ施設、都市再開発、イベントの活用
   確固とした都市基盤
    関西国際空港、大阪湾岸線、防災都市づくり


7)大阪のまちづくりの課題
   国の投資が少ない、敷地が狭い、緑が少ない
   防災:地震、高潮、津波、洪水−老朽家屋
   廃棄物処理−ゴミ減量、水質の改善
   水辺の復権−浸水から親水へ
   効率的な車社会
   鉄道網の充実
   情報インフラの整備
   箱ものから文化へ〜都市文化の発想〜コンテンツ
   付加価値の充実と情報発信(まち、みち、はし…)



Last Update: Sep.17,2007