▲松方ホールにて | |
ご来聴ありがとうございました reporter:松井嘉和 先日、11月18日神戸新聞松方ホールにおいて開催した、私ども六甲男声合唱団の定期演奏会には、貴会、大谷 遷先輩のご紹介で貴会員の皆様も多数お越しいただきましたこと、厚くお礼申し上げます。また、山口茂様には、ご専門の写真で美しいステージ写真を撮影していただき、早くも翌日にメールにてお送りいただきました。早速団員にも転送し、一同きれいな映像に感服していたところであります。 と、どういうわけか大谷先輩から「会誌の記事として、その演奏会の模様を書け。」とのお達し。私など門外漢が出る幕ではないのですが、大谷先輩とは同じパートで歌う間柄で、大変お世話になっておりますことから、分をわきまえず、お礼の意味を兼ねて寄稿させていただきます。乱文お許しください。 “六甲男声合唱団”は約50年前、当時神戸大学グリークラブのメンバーだった数人が、「大学卒業をもって男声合唱を終えてしまうのは忍びない」ということで、卒業後も歌い続けるために創立したアマチュア男声合唱団です。社会の第一線で忙殺されながら、営々と続けてきた活動が、途中行くたびかの存亡の危機を乗り越えて、今では大学OBを問わず男声合唱に魅せられてやまない“男ども“約50人を越える団体に成長し、一昨年「創立50周年記念演奏会」を開催できるまでになりました。 今回は、その勢いを駆って、他の賛助団体の出演を得ないで、当団単独の演奏会をもつ事にしました。私たちは、団内に3人の指揮者を擁していますが、3つのステージでそれぞれの個性を発揮しました。第1のステージでは、永年小学校の先生を務めている田中安夫が、日本語の持つ美しさを生かした、大中恵の作品集を、第2ステージでは3人の中では一番若い、某市役所の市長秘書を勤める平林 陽がポピュラーで華やかなスクリーンミュージックを、最後のステージでは大学教授で音楽文化のジャンルの著作も多い井上和雄が、宗教曲フォーレのレクイエム男声合唱版をオーケストラ付きで、演奏しました。この企画は見事に当たり、お客様からは「三つのステージが、それぞれ楽しくしかもその違いがくっきりと歌い分けられていた」とのありがたい評をいただきました。なかでも、スクリーンミュージックでは、「この歳になって?!」としり込みする団員(平均年齢70歳弱?)に無理やり赤や黄色のシャツを着せ、ソリストには不慣れな“フリ”を付けるよう練習させたりしました。これには客席からも、「おおっ」という驚きの声が思わず上がったことでした。 このステージを挟む前後のステージでは、「これこそ男声合唱」と言うにふさわしいユニゾンの深い響きで始まる日本の歌5曲で会場の感動を誘い、最後のオーケストラとの共演では、敬虔な祈りの曲レクイエムを、まさに年齢を経てきた私たちの思いを載せて演奏することが出来ました。客演した若いソリスト(北野有希子、大西信太郎 両氏)が、「宗教曲のソロを歌ったのは初めてながら、今回の共演で宗教曲の素晴らしさと熟年男声合唱の美しさをあらためて強く感じました」と洩らしていました。 終わったあとのお客様の反応は、「男ばかりの合唱ながら、泣かせるところ、嬉しがらせるところ、神にすがって祈るところと、変化に富んだ演奏でアッというまの2時間だった」との声が多く、私たち演奏したものとしても大変充実した演奏会を持つことが出来ました。 あらためて、「続けてきてよかったなあ!」と感慨深い1日でした。 貴会のますます末永いご発展を祈り、また私たちの演奏会の機会には変らぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げお礼の言葉とさせていただきます。 | |
Last Update : Dec.4,2006 |