![]() |
第5回北野高校コーラス部フェスティバル わが恩師、そして「島よ」のこと reporter:坂口和彦(90期/稜声会指揮者) 数年に一度開催する北野高校コーラス部フェスティバル、今回も現役コーラス部員を含む37人の稜声会(北野高校コーラス部OB・OG会)メンバーがステージで歌い、盛会のうちに幕を閉じることができました。お越しいただいたお客様、コーラス部OB・OGの方々ありがとうございました。 ![]() ![]() 北村先生はこの3月他界されました。亡くなる2週間前、関西学院グリークラブリサイタルのOB・現役合同ステージを車いすに座って指揮され、これが最後のステージとなりました。肺がんでしたが、振れなくなるから、と最後は治療を自ら放棄され臨まれたのです。私もその最後のステージに乗りました。本番当日の楽屋で点滴を受けながら休まれている先生とわずか2分ほどでしたが1対1で話すことができました。終始にこやかに話されていたことが印象的で、愛情あふれる指導を彷彿させる2分間でした。私が男声版「北野高校校歌」の練習・指導を引き受けたことも大変喜ばれていました。ちょうど今回の北野高校コーラス部フェスティバルの選曲中でしたが、あの「島よ」の箇所が頭に浮かんできて、「島よ」を振りたい、と思ったのです。 5回目を数える北野高校コーラス部フェスティバル、私は第1回から指揮者のひとりとしてずっと関わってきました。歌うこと、音楽することに何より大事なのは愛情と信じます。そこから仲間を信じること、課題の克服への力が湧いてきます。今回も愛情に満ちた仲間と音楽できる喜びを疑わず指揮を引き受けました。その意味で今までに一度もこの合唱団に裏切られたことはありません。だから、私はこの合唱団が好きです。 |
![]() |