六稜NEWS-050416
    劇団ASAミュ−ジカル第20回公演
    「オリュンポスの神々」
    「光源氏・愛の遍歴」を観劇して


    4月16日(土)15時開演(於:芦屋ルナホ−ル)

    reporter:三島章子(82期)
    photo:尼崎孝雄(58期)

    第2部「光源氏・愛の遍歴」に女官但馬
    役で出演した和田多喜子さん


      芦屋川の桜の花の下、長い行列を待ってルナホールの玄関へ。そこではハデス役の奥田和夫さん(58期)他、出演者の方々が劇中の衣装を身に着けてお客様方のお出迎え。ひげやかつらがなかなかお似合い。さて、満席のホール内でも比較的よい席を確保し、さあ、もう一人の先輩、和田多喜子さん(81期)の登場を待ちます。

      「約束どおり」、今日この公演を観に来る事が出来てヨカッタ。(いきさつは後ほど)

      松木さん(和田さんの旧姓)という方には今も鮮やかに残っている在学中の思い出があります。文化祭でのこと。講堂では演劇部の『夕鶴』を上演していました。「惣ず」役にはクラスメートの池田さんが出ていました。舞台を見ていたそのとき、後方より「きこえなあああい!」という大きな声が鳴り響きました。・・・振り向くとそこに緊迫した表情の女性が、両手をマイクロフォンのようにして立ち上がり、叫んでいた!

      ・・それが松木さんと私の幸せな出会いでありました。

      ほぼ三十年ぶりの再会(?)に、松木さんとはこんなにきれいなお方だったのか?と思うことしきり。(むかし講堂で見た人とは違っている)。いわば、「アラビアンナイトのおはなしに登場する美女」か、はたまたあのエロティックな「インドの女性像(彫像)」の面立ちか、と同性ながらホレボレトしたのでありました(お世辞ではないのですよ)。

      その和田さんが今回演じたのは「女官但馬」。さあ、きれいな衣装を着けての登場です。ふむふむ、衣装負けはしとりませんな、明瞭な言葉、表情の動き、目の動かし方、と、それはもう役者としての彼女をはじめて見られて、本当にきてよかった、という思いになりました(昔見た彼女は、演劇部の演出をしていたのでした)。


      9人のミューズに囲まれてデレデレの奥田和夫さん(ただし平均年齢は若干高め(笑))

      ・・「お約束」のこと

      昨年の北岡樹さんのトークリレーのあと、おでんをつつく奥田さん、「ミューズの人数が足りんのや」「何人の役ですか?」「9人」「ふ〜ん、そりゃあ大変」。ということで、後ろで立ってるミューズの人数あわせぐらいにはなるでしょう、てなノリで役をお引き受けしたのでした。
      その後、夙川の稽古場まで一度伺ったのでしたが、なんの、セリフはあるし(当たり前です。立ってるだけ、だなんて失礼いたしました)、ダンスもありそうだし(私、できません)そして、やはり遠方でもあり、その日は皆様の稽古の様子を拝見させていただいたこととして、当日はきっと、必ず、みにいきますからね。と自らにも約束をして、この10番目のミューズはその席を辞したのでした。

      ・・当日は

      皆さん、本当に楽しんで舞台に立ってらっしゃった。ホールに満員の観客の皆さんもきっとその楽しさ、面白さ、を共有したひと時であったと思います。皆様、お疲れ様でした。これからも頑張ってください。また観に行きますから。

      ・・追記

      私こと、「10番目のミューズ」は、その後、この「辞退」が契機となって、肩をおされるようにかねてよりの思いを実行に移し、この3月より65期の大先輩、大蔵流狂言師・安東伸元師に狂言入門。稽古を開始するに至りました。来年2月11日の舞台を目指すことにいたします。奥田先輩、和田先輩。わたくしはよき先輩諸兄姉にお会いできて、幸せでございます。
                                   謝。

    Last Update: Apr.30,2005