六稜NEWS-040731
     
    彩時記 VI「フォト“昴”写真展」

    reporter:矢野修吉(101期)


      大阪梅田にあるキヤノンサロンにて開催されているフォト“昴”「彩時記 VI」へ行ってきました。昨年は個展も開催されている織田さんでありますが、今回の作品は写真撮影サークルの メンバーの作品として出展されていました。

      キャノンサロンに入ると、写真サークルのメンバーの方でしょうか、写真撮影談義に花をさかせている方々、じっくり作品を見学されている人、応接セットにて談笑されている方、そして、写真サークルの先生もこられて作品について批評されてたりもしていました。私もほかのお客様と同様、何枚かの作品をみているうちに織田さんの作品に会いました。

       
      亀岡旅情というテーマで、左右2枚づつの小さな写真・そして大きな写真の5枚で構成され掲げられていました。花の写真(紫陽花)や畑ではたらくにこやかな顔をした老婆の写真がありましたが、特にやはり目をひくのは真中にある一番大きな写真で今ではめずらしい風景である麦畑の写真。風にゆれるまだ青い麦穂の様子を夕暮れを背景に撮影したものでしたが、1本1本の麦の配置やしなり方、そして夜にむかっていく夕暮れの光の色加減・雲の配置がみごとな描景をつくっていました。

      写真も平面上でみる限りは2次元の世界でありますが、場所の構図や位置の加減で3次元目、そして、時間や天候にも左右される4次元目が上手く2次元の世界にマッチングすることにより、作者(撮影者)の描くイメージとしてより素晴らしい作品に仕上がる。
      そのイメージを追及するために、釣りの世界と同じく、自分のイメージにあった情景(獲物)がなければなにもなしでそのまま帰るということも・・・。やはり写真も「一期一会」の世界であると感じました。

      こういう描景撮影は、カメラの世界での技術や知識も大切ですが、やはりそれよりも自分の思い描くイメージをいかに写真上に上手く捕らえてその作品が人に共感を呼ぶか、ということを大切にしなければならないと感じた一日でした。

       
      メンバーの織田 清さん@64期
      作品「亀岡旅情」の前で
      【フォト“昴”】結成15年。「写真は誰にでも出来る自己表現である。写真を撮るという行為は、何が好き、何をしたいかを探ることである。それにより、本当の自分にひょっとして出会うかも分からない。」と。今回の「彩時記 VI」ではフォト“昴”会員7名の作品が展示されている。


    Last Update: Aug.4,2004