reporter:井根あゆ美(103期)
「こんなチャンスはなかなか無いな」と思いながら、私はトークリレーに一人で行く事を少しだけ不安に思っていた。しかし、会館に入ってみると初めて会う人ばかりなのに何故かホッとした。大先輩ばかりなのに気さくに声を掛けてくださった。
まもなく岩田氏の講演が始まった。華々しい経歴をもつエリートという先入観はすぐに消えた。北野ではあまり成績が芳しくなかったというのだ。最初に入社した日産自動車では、氏の人柄を良く理解し後押しをしてくれた人たちが沢山いた事、そしてその反対の事があった事を話された。30才を少し過ぎた時期に社内留学をした事が氏の人生のターニングポイントになる。帰国後は海外調達・財務の仕事で為替に携わり会社に莫大な利益をもたらしたという。
この日産時代までで、予定進行の時間を大幅に過ぎていた。講演は一旦休止され食事となった皆さんはお寿司をおいしそうに召し上がり各テーブルでワイワイと盛り上がっていた。
後半の話が始まった。3社目の転職先としてプリクラで有名なアトラスに入社され、副社長から社長となられた。この数年に経験された事が皆さんの大きな笑いをさそった。しかし氏が一番悩み苦しまれたのもこのアトラス時代だった。
その後アトラスはタカラの傘下に入り、岩田氏は今年の6月からタカラの常務をされている。
講演が終わり名刺交換会となった。私は岩田氏に名刺を交換していただき、その際に「頑張ってください」と声をかけて戴いた。うれしかったと同時に何か恥ずかしかった。
一期一会の出会い、講演だったと思う。
心から岩田氏にお礼を言いたい。ありがとうございました。